阪神 ボーアの“自動併殺”には目をつむって!

2020年06月16日 16時30分

本塁打が多い代わりに併殺打も多いボーア

“ブラゼル超え”までは絶対に我慢だ! 阪神ではメジャー通算92本塁打の新外国人ジャスティン・ボーア内野手(32)の「長所と短所」が、開幕後も取り沙汰されることになりそうだ。

 開幕前の練習試合では10試合で3本塁打と持ち前のパワーを披露する一方、122キロの巨漢による鈍足が響き、4併殺という弱点も露呈した。4併殺はすべて二ゴロで、弱い打球や二塁手が深めの守備位置にもかかわらず「4―6―3」を悠々と完成させたケースもあった。複数走者で「打者ボーア」の場合、打球が内野ゴロの際は当たりの強弱にかかわらず併殺のリスクは極めて高まる。虎首脳陣はそんなもろ刃の剣となる現実を見せつけられた。

 だからといって「50~100打席も使わないうちに、すぐに先発から外すのは得策ではない」と語るのはMLB関係者。「そもそもボーアって、そういう選手」とも言い“本塁打か、三振か”のギャンブル的要素が最大の魅力だと訴える。昨年リーグ5位の94本塁打、同6位の538得点と深刻な長打不足による貧打にあえぎ、それを打開する切り札として獲得した経緯があり「守備と足に弱点があるのを知った上で、なぜ獲ったのかを考えれば」と“自動併殺”はある程度は目をつむるべきだとした上で、前出のMLB関係者はこう続けた。

「最低でも過去に阪神にいたブラゼルぐらいの年間併殺数であれば我慢すべき。そうじゃないと結局『怖さ』という点で、昨年と何も変わらない。そう敵チームから見られてしまうかもしれないしね」

 2009~12年に在籍したクレイグ・ブラゼルは10年に47本塁打、117打点を挙げるなど大砲として君臨したが、年間で15前後の併殺打も記録している。ちなみに併殺打のプロ野球記録は1989年にブーマー・ウェルズ(オリックス)が130試合制で記録した年間34併殺。同年のブーマーは打率3割2分2厘で2度目の首位打者に輝き、165安打、40本塁打、124打点で最多安打と打点王のタイトルも手にした。猛虎の助っ人が目指すべき境地は、まさにここにありそうだ。