巨人 新助っ人に紳士ルールを緩和もいまだ真価発揮せず

2020年06月16日 16時30分

キャンプ中からガムをくちゃくちゃさせてプレーしていたサンチェス

 投打のキーマンたちはいつになったら目覚めるのか。巨人の新助っ人、エンジェル・サンチェス投手(30=前韓国SK)とヘラルド・パーラ外野手(33=前ナショナルズ)の状態がなかなか上向いてこない。原辰徳監督(61)も頭の痛いところだが、大枚をはたいた新戦力というだけでなく、実は異国の地でプレーする上で両助っ人には“特別待遇”も施していた。その中身とは――。

 19日の開幕まで残された時間は限られている。まず何とかしたいのは昨季、韓国プロ野球で17勝を挙げたサンチェスだ。15勝をマークし、今季からメジャー移籍した山口俊(ブルージェイズ)の穴を埋め、エース菅野とのダブルエースとしての活躍を求められているが、いまだ真価は発揮されていない。オープン戦で登板した3試合の防御率は10・57、練習試合でも2試合で計10失点の大炎上だった。

 もう一人は5番での固定起用が期待されたパーラだ。こちらも調子が上がらず、アベレージヒッターながらオープン戦は打率2割3分3厘。首脳陣は5番以外にも1番や7番など別の打順を模索し始めており、開幕オーダーも固められない状況となっている。

 2年契約のサンチェスの今季推定年俸は3億4000万円でパーラは1億6500万円。原監督も今のところは開幕後の「変わり身」に期待しているが、チーム周辺からは「そろそろシャキッとしてもらわないと困る」との声も漏れ始めている。リーグ連覇への目玉補強だったことはもちろん、2人のために巨人特有の「紳士ルール」を“一部緩和”する措置まで取っていたためだ。

 2人が来日してまだ間もなかった春季キャンプから、本来は巨人で禁止されているガムやタトゥーを事実上黙認。サンチェスは練習試合中のマウンドでガムをかみながら投球し、パーラの両腕には昨季のナショナルズで達成したワールドシリーズ制覇を記念したタトゥーなどが彫られており、それらを露出する格好となっている。

 昨今の日本でも若者の間でおしゃれタトゥーが流行するなど、世間的にはファッションとして受け入れられる傾向もあるが、巨人のしきたりは今も昔も「変わっていない」(チームスタッフ)。そのため古参の球界関係者は「ガムはもってのほかだし、サポーターからはみ出しているタトゥーも長袖を着て隠さなきゃダメ。だけど、それよりもいいパフォーマンスをしてくれればいいという配慮だろう」と語っていた。

 言語も文化も違う異国でプレーするだけでも大変なのに、両助っ人はコロナ禍で未曽有の不安にも見舞われた。細かいことに目くじらを立てず、少々のことには目をつぶってもらっているだけに何とか結果で応えたいところだ。