原監督 コロナ流行も予見していた?コーチ意識改革成功

2020年06月13日 16時30分

準備万端の原監督は常に余裕の表情だ

 指揮官がコロナ離脱しても大丈夫ということか。巨人・原辰徳監督(61)が一貫して取り組んできたコーチ陣の意識改革が、コロナ禍で実を結びそうだ。実は2日からの練習試合期間中、一軍の2コーチが自宅待機となっていたのだが、チームに動揺はなし。まさに“先見の明”でコーチに総合的な指導力を求めてきた原監督の打った布石が、チームのピンチで生きている。

 いよいよ開幕1週間前。12日は開幕投手・菅野が日本ハム戦に登板し、5回2失点で最終調整を終えた。原監督は「いい形で入ってくれると思いますね。あとはもう、本番の中で、というところでしょうね」と目を細めた。

 さらなる朗報は3日に新型コロナウイルス陽性反応が出て、入院中だった坂本勇人内野手(31)、大城卓三捕手(27)が、ようやく退院できたこと。

 午後6時すぎに管轄の保健所から「厚生労働省の退院に関する新たな基準を満たした」との見解が示された。13日の日本ハム戦(東京ドーム)からチームに合流するという。

 一方、その裏でチームは“コロナ余波”を受けていた。陽性判定を受け3日の西武戦(東京ドーム)が急きょ、中止となり5日のヤクルト戦(東京ドーム)から再開となったのだが、2日の西武戦(東京ドーム)には帯同していた宮本和知投手チーフコーチ(56)と相川亮二バッテリーコーチ(43)の姿がベンチになかった。

 代役はブルペン担当の三沢興一投手コーチ(46)と村田善則ブルペンコーチ(46)。宮本、相川両コーチが復帰したのは11日のDeNA戦(東京ドーム)からだった。

 イニング途中に三沢コーチがマウンドに向かう姿にライバル球団からも「いったい何があったんだ?」と疑問の声が上がっていたが、実は陽性者の濃厚接触者と判断され「保健所の指導により自宅待機となっていた」(チーム関係者)という。

 それでも2コーチ不在となった5試合は3勝2分け。二軍からコーチを呼ぶことなく、配置換えで乗り切った。

 動揺を防げたのは原監督による意識改革のたまものだ。第3次政権発足直後の2018年オフに二、三軍コーチをファームコーチに統一すると、19年オフには打撃コーチを撤廃。野手総合コーチとすることで守備・攻撃の垣根を取り除いた。元木ヘッドによる投手への助言も頻繁に行われ、コーチに総合的な指導力を求めてきた。

 開幕前に全球団にPCR検査が義務付けられ、シーズン中も1か月に1度、検査が行われる。現在、NPBは行政に対しケース次第で陽性者及び濃厚接触者の自宅待機期間の短縮を求めているが、現状では陽性者が出た場合、選手だけでなく複数の首脳陣が不在になるなど、チームが長期の機能不全に陥る可能性はある。

 だがその心配は巨人に関しては不要。今回のコロナ禍をすべて読み切っていたとすれば、おそるべし「先見の明」といったところだが、原監督はオープン戦での采配を元木ヘッドに一任しており、たとえ「原監督感染」という事態が起こったとしても、チームは問題なさそうだ。