本拠地連戦にも喜びきれない。

 昨年、最下位のヤクルトは19日からの公式戦開幕に向けて順調にステップを踏んでいる。体調不良でPCR検査を受け、数日間チームを離れた村上宗隆内野手(20)も9日から練習試合に復帰した。

 そんなヤクルトは開幕してから15試合連続でホームの神宮球場での試合が続く。無観客からのスタートでも地の利が得られるはずだが、必ずしもそうではないという。高津臣吾監督(51)も「昨年の神宮の成績を考えるとね」とぼやくほどで、昨年、ヤクルトは67試合が神宮球場で行われたが勝率は4割1分5厘。これはセ・リーグで横浜スタジアム(2割3分1厘)、甲子園、京セラの阪神本拠地(3割8厘)に次いで悪い。さらにビジターすべての勝率(4割3分1厘)すら下回る。

 一方、営業面でも痛い。神宮球場のある東京都で観客の入場が可能となるのは最短でも7月10日からの見込み。2018年には05年の実数発表以降、球団最多の観客動員を記録するなどした神宮球場での試合が同7日からは長期遠征で行われない。

「スタートがこんな感じだと、今年は厳しい1年になりそう」と現場では微妙な空気が漂っている。