頼れる主砲から一発が飛び出した。日本ハムの中田翔内野手(31)が9日、ヤクルト戦(神宮)に「4番・一塁」で出場。4点ビハインドで迎えた7回無死一塁の場面で、長谷川から左翼スタンドへの2ラン本塁打を放った。

 試合後、中田は「若干、風の影響はありますけど。結果として積極的にいけてよかったです」とまずまずな表情。気になる打棒の調子については「普通じゃないですか。まだやっぱり、ね。オープン戦の時期に比べたらまだまだですし、でもバットはしっかり振れている。あとは感覚が戻ってくれば」と冷静に自己分析した。

 そんな中田だが、このコロナ禍での“神対応”が話題となっている。かねて定期的に更新している自身のインスタグラムで、札幌市内の飲食店からテイクアウトで入手した焼き肉の写真を店名とともに掲載。「皆さんも是非!!」とのひと言を書き添えると、ファンからは「美味しそう」「素敵な情報ありがとうございます!」「うちも頼みました!」などのコメントが殺到するなど、コロナ禍で苦しむ飲食店を救う情報発信の役割を担った。

 それ以外にも、ファンから寄せられたコメントに、意外にも(?)律義に返信する姿も見られた中田。「第一子を出産しました!コロナで立会も面会も不可ですがありがたいお言葉いただきたいです!」とのファンの報告に「おめでとう」と絵文字付きで返信したり、使用しているマスコットバットの重量についてコメントで説明したりなとファンとのささやかな交流の時間を楽しんでいた。

 プロ入り以来のファンで、入団当初から鎌ヶ谷に足しげく通っていたと話す中田の大ファンの女性は「今回ファンからのコメントに返信していたように、翔君はこわもてな見た目に反して意外とマメな性格なんですよ。ファンも多いので全員に返事をすることは無理ですが、だからこそファンは『自分も返信されたい!』とコメントするんです。コロナ禍で野球が見れない私たちにとっては神対応ですよね(笑い)」と熱く語った。開幕まで残りわずかとなったが、今季は打撃以外でも中田の活躍に注目が集まりそうだ。