坂本と大城PCR再検査で陰性 時系列に疑問の声も巨人の真っ当な言い分

2020年06月05日 16時30分

2日の西武との練習試合で坂本は軽快なプレーを披露していた

 新型コロナウイルスに感染し、「微陽性」と判定されていた巨人・坂本勇人内野手(31)と大城卓三捕手(27)が、2度目のPCR検査で「陰性」と3日に判定された。大事に至らず、ひとまず胸をなで下ろしたが、前例がなかっただけに球界関係者の間では素朴な疑問が渦巻いていた。それは抗体検査で感染歴が判明していたのに、なぜ2日の練習試合に出場させたのか?という点。これに対して球団側が示した見解とは――。

 まずはひと安心だ。PCR検査で「微陽性」とされ、3日から入院中の坂本と大城は再検査で「陰性」と判明し、退院の時期などは医療機関や保健所の助言を仰ぎながら、早期復帰を目指す方針。また、濃厚接触者と判断された計26人も「陰性」となった。

 ただ、今回は5月末に218人を対象に行った抗体検査で過去の感染歴が発覚した上に、より精度が高いとされるPCR検査を行ったレアケース。球界では前例がなく、他球団からは“そもそも論”も持ち上がっていた。

 球団の説明による時系列を追うとこうだ。坂本と大城は無症状ながら、抗体検査で以前に感染しながらも回復したことを示す「IgG抗体」が確認されたのが1日のこと。医療関係者らの助言を仰ぎながら、最終的に両選手がPCR検査を受けるべきと判断されたのが練習試合が行われた2日午後。そこで、球界内で湧き立ったのが「順序が違うのでは?」との疑問だった。

 どういうことか?

「感染歴があったのなら、真っ先にPCR検査を受けるべきでしょ。そこでシロかクロかをハッキリさせてから試合に出場させるかの判断をするべき」(球界関係者)

 こうした疑問に対し、巨人・星総務本部長に聞くと球団としての見解をキッパリと示した。

「(IgGは)免疫抗体ですので、それが出れば安全だという評価を世の中的に与えられているわけですよね。過去の感染歴で『IgG』という免疫抗体を持っていたら、この人は過去にかかっていたけど、免疫を持っているから、もちろん本人は(新型コロナに)かからないし、他人にも感染させないというのが一般的な医学的な評価です。むしろ、持っていた方がいいと言われている」

 つまり、5月中旬以降の行動に問題がなく、免疫抗体を持っている「シロ」の状態ならば、本来はPCR検査を実施することはない。それでも検査をさせる慎重さこそが重要だという見解だが、そのプロセス自体が初めてのケースだけに、人の見方も受け取り方もさまざまだ。

 コロナ禍はまだまだ終息してはいない。未知の状況の中で開幕を目指すプロ野球。こうした見解の相違や混乱は今後も続きそうだ。