元広島・片岡光宏氏 お好み焼き店ながら手作りギョーザに挑戦

2020年05月30日 16時30分

元広島・片岡光宏氏

【コロナ危機を乗り越える プロ野球界にまつわる飲食店の現状(4)】ポジティブに生きていく。宮崎市内の広島風お好み焼き店「かたおか」代表を務める片岡光宏氏(58)は暗くなりがちな時世の中、自分にそう言い聞かせている。

 現役時代は広島、中日などで活躍し、引退後に2006年から夫人の実家がある宮崎で同店をオープン。毎年2月のキャンプ期間中は多くのプロ野球関係者が集まって舌鼓を打ち、普段も地元の人たちだけでなく県外からの観光客でにぎわう。

 ところが新型コロナウイルスの感染拡大で思わぬ逆風にさらされるようになった。4月末から休業し、いつもは書き入れ時となるはずの大型連休も店内の明かりをともさなかった。

「毎年の連休中は県外から多くお客さんが来てもらえるのですが、さすがに今年はこういう状況になってしまっては店を開けていても厳しい。その判断もあって閉めていました。宮崎の街の経済はある意味、県外から来ていただいている方々で成り立っているところも大きいですからね」

 宮崎県は緊急事態宣言が解除となり、徐々に自粛ムードも緩和されつつある。片岡氏も営業を段階的に再開。だが、やはり他の飲食店と同様に悪戦苦闘を強いられているようだ。入店の人数制限について聞いてみると「いやいや、そんなにいきなりはお客さんが帰って来ないですよ」と苦笑しながら、やや厳しめの自己分析を口にしていた。

 それでも片岡氏は苦境に立たされている今こそが「挑戦」と言い切る。「暇だから経済の勉強やら、いろいろやっていますよ。あとはですね、これを機に手作りギョーザの販売をしたいなとも考えているところです。実はコロナショックが起こる前から試験的に作ってみて、ありがたいことに反応がとても良かった。本業のお好み焼きと、このギョーザをチルドにして全国発送できるような流れにしようと調整を進めています。こういう時だからこそ、やっぱり前向きに考えていかなきゃいけないじゃないですか」

 プロ野球に対しては「あくまでも僕は一人のファンとして」と前置きし「日常会話の中でプロ野球の試合結果を気にする方はたくさんいますし、多くの人が励みになっている。野球だけが特別ではないですが、やっぱり復興のシンボルのようなスポーツになってほしいというのが願い」とエールを送ることも忘れなかった。

 片岡氏はかつて在籍したプロ野球界とともに、必ずや「アフターコロナ」の明るい未来が待ち受けていると信じている。