広島が21日から一軍練習を一般開放 佐々岡監督「ファンの人に元気や勇気を与えることも我々の仕事」

2020年05月20日 11時30分

 他のプロスポーツにも参考となりそうだ。広島はマツダスタジアムで行われる21日からの一軍練習を一般開放すると19日に発表した。広島市、地元紙・中国新聞社と共催のもと、21、22、23日の練習に1日最大125組500人を招待する。入場者は広島県在住者限定で、マスク着用と検温が条件となる。スタンドは20席を4人で使用し、巡回スタッフがアルコール消毒するなど感染対策も万全を期す。

 日本球界で先陣を切る形での練習公開について松田一宏オーナー代行は「自粛疲れがある中で、市民の方の気分転換となることができないかと考えた。行政と連携を取りながらやってきた」と説明。市や地域アドバイザーと検討を重ね、14日に緊急事態宣言が解除され15日には県が定める感染状況レベルが2に低下したことで決断。野球が見られずうっぷんがたまっているであろうファンのガス抜きのため、ひと肌脱ぐこととなった。県内の感染者増などの問題がなければ来週も行う予定となっている。

 こうした球団の行動に現場サイドも歓迎ムードだ。19日に就任後初の打撃投手を務め鈴木誠也外野手(25)と“対戦”した佐々岡真司監督(52)は「ファンの人に元気や勇気を与えることも我々の仕事。選手の気持ちも違ってくる。徐々に野球を見て応援できる形をつくっていければいい」とキッパリ。今週末にはシート打撃、来週には紅白戦が行われるため、ナインにとっては約2か月ぶりにガチンコ勝負をお披露目する貴重な機会となる。

 当日は球場内の複数の飲食店も開店。開幕後、しばらくは無観客開催が決まっているが「感染対策を万全にした上で物販するにはどうすべきなのかシミュレーションできる」(球団関係者)と入場制限で開催となった場合の参考資料としたい考え。こうした広島の動きには他球団からも「批判もあるかもしれないが、前に進もうという姿勢は素晴らしい」との声も上がっている。

 ファンへの情報発信のため12球団で唯一、報道陣の直接取材を許可するなど、広島はこれまでも独自手法で新型コロナウイルスと戦ってきた。最短で6月19日となる開幕に向け、グラウンド内外で万策を尽くしている。