巨人・岡本 究極の4番打者へ一歩前進

2020年05月19日 16時30分

真の4番へ進化中の岡本(球団提供)

 早くも「枢軸魂」が備わったということか――。巨人・岡本和真内野手(23)の評価がうなぎ上りだ。豪快な打棒で年々、頼もしさを増しているが、目標を見失いがちな練習期間もブレずに調整を継続。恩師でもある村田修一二軍野手総合コーチ(39)が指摘していた“欠陥”も克服しつつあり、究極の巨人の4番打者へ、また一歩前進している。

 最短6月19日の開幕を念頭に練習強度を上げている巨人。1か月以上の個人調整期間中、主にコーチらの報告で選手の状態を伝え聞いていた原辰徳監督(61)は、このほど一軍練習を視察し「まさにいい時間を使い、自分の野球を見つめ直した状態で、いいものは進ませる。やっぱり成長してきている」と岡本の調整ぶりを絶賛した。

 指揮官がうなずくのも、当然かもしれない。今年の岡本は意識にも大きな変化があったからだ。それは意地にも似た“4番への執着”。現役時代に阿部(現二軍監督)、坂本、長野(現広島)とともに原監督から「枢軸」と称された村田コーチは、実はこの点に岡本の物足りなさを感じていた。

 昨季の岡本は2年連続で30発超えをマークし、全試合出場も果たした。一方で、不調の夏場以降に下位打線に下げられるなど4番での出場は134試合にとどまった。当時の岡本は「打順は意識していない」と淡々としていたが、村田コーチが打ち明けたのは「まだ4番として、ちゃんと立ち上がっていないんでしょうね」だった。

「(昨季は)悪いなりに頑張ったと思いますけど、それじゃあ納得しないのが『読売の4番打者』ですから。4番に入ってから6番、7番を打つことは、周りから見れば『ちょっと気楽に打てればいいじゃねえか』となりますけど、打っている本人は抜群に居心地が悪いですから。他のヤツにチャンスもあげないぐらいの気持ちでやらないと。誰かが来て取られるポジションではダメだし。調子が悪くても嫌でも守り続けるポジションだと思うので。僕みたいに30代後半になって6番、7番に行くのと20代前半(の岡本)とでは違う。開幕から最終戦まで4番で打ち続ける覚悟を持ってほしい」(村田コーチ)

 2007年&08年と2年連続で本塁打王に輝いた横浜(現DeNA)時代から「4番」へのこだわりは人一倍強く、岡本は巨人での「4番・三塁」と「背番号25」の後継者でもある。かわいい後輩だからこそ、熱い思いを吐き出さずにはいられなかったのだろう。

 その岡本は今年に入って「1年間、同じところで、同じ打順でやらないと」と4番の責任感を口にするようになっている。岡本にはすでに村田流の「枢軸魂」が備わったのか…。開幕後、進化した岡本がどんな大暴れを見せるのか、注目だ。