阪神・糸井嘉男外野手(38)が生き生きしている。7日には自主練習開始後、初の屋外フリー打撃も行い30スイングで柵越え3発も放ち「早く(開幕して本拠地の甲子園球場で)暴れたいなと思いました!」と、オンライン取材を通じ順調な調整ぶりを明かした。

 7月には39歳になる糸井だが最近では、将来的なある大記録更新の期待もかけられるようになっている。NPB歴代11位の石井琢朗(49=現巨人野手総合コーチ)の2432安打超えだ。「投手入団↓野手転向」の経歴を経た選手で歴代ナンバーワン安打数の更新だ。
 2004年に日本ハムに投手で入団した糸井は06年の野手転向後、昨年までで通算1624安打。石井に肩を並べるには、今季も含めてあと7シーズン、この年間110本ペースで安打を量産してようやく並ぶ、気の遠くなるような記録ではある。

 年齢的に仮定しても達成時は46歳と現役か否かも微妙だが「糸井さんなら…」と証言したのが、ヤクルト・雄平外野手(35)だ。同じく投手から転向し、今年で野手10年目の雄平にとって糸井は「僕より3歳上で少し早く野手に転向されてから毎年、活躍されていて常に目標としてきた人」と野手転向当時から、その背中を追っていたという。

 そんな雄平が驚がくしたのは糸井が16年に35歳で53盗塁で盗塁王を獲得したこと。「僕が今年35歳。年々、盗塁も減って何とかもう一度って思って、目標にしたのが15~20盗塁。53は絶対、無理だし想像がつかない」

 39歳・糸井の肉体は「想像を超えていると思います」と話す雄平は「糸井さんなら2000本も年齢に関係なく通過点となるでしょうし、下半身が丈夫で走れる限りは、打撃もバリバリだと思いますよ」と太鼓判を押す。

 衰え知らずの進化を続ける虎の超人は投手から野手転向組の成功者として球界の“新レジェンド”となれるか。