中日・福敬登投手(27)が日本を代表する左腕の“いいとこ取り投法”に取り組んでいる。ナゴヤ球場で1勤1休となっている自主練習に参加した29日には、20分にわたる最長100メートルの遠投、マウンドからの投球ではカットボールやスライダー、カーブ、チェンジアップなど変化球を交えて39球を投じた。「体自体は調子がいい。どうやったら威圧的になるかを確認しながら投げていた。今ならいつ開幕してもいい」と好調をキープしている。

 手本としているのは同じ左腕の日本ハム・宮西とDeNA・今永だ。新型コロナウイル
スの影響で開幕のメドすら立たない状況だが、家で空いた時間はもっぱら動画のチェック。「宮西さんは左の横から腕が出るような感じ。横ではないけど、今永はどうしたらああいうふうに手も足も出ないような真っすぐが投げ切れるのか」と自問自答を重ねている。

 両投手の投球フォームについて「2人は球の出どころだったり、投げ方も体の使い方も違う」と言うものの「その都度、今、上体はこうなっているから、今永の沈み込み方とかを参考にしようかなとか、上から叩きすぎていたら、宮西さんみたいにタメないといけないなとか、これはいいなと思えば採り入れたりしている」という。

 昨季は自己最多の52試合に登板し、2勝0敗、18ホールド、防御率2・05の好成績を残した貴重な中継ぎ左腕。今季は宮西と今永を教材にして、さらなる飛躍となるか。