プロ野球 無観客開幕案に球団側が歓迎のワケ

2020年04月24日 16時30分

無観客の東京ドーム

 日本野球機構(NPB)は23日にオンラインで12球団代表者会議を行い、新型コロナウイルスの感染拡大によって6月以降への延期を予定している公式戦の開幕日を、5月11日以降に再び協議することを明らかにした。

 また、開幕時には「無観客」という方針も確認され、斉藤コミッショナーは「最初のうちは無観客で開かざるを得ないと思う」。12球団の代表者からも「反対は出ていない。スポーツを通して全国の皆さんに元気になってもらいたい。テレビやネットを通して見ていただこうという気持ちが強い」とも明かした。ただ、無観客となるとチケット販売、球場での飲食店やグッズ販売がなくなるため、各球団は財政面が苦しくなりそうだが…。意外にも球団サイドはプラスに捉えている。

 ある球団の関係者は「お客さんをどれぐらい入れられるかによるけど、中途半端に入れるよりも無観客の方がいい」という。どういうことか。無観客の場合、収入源はテレビなどの放映権だけとなるが、それでも観客を入れるとなれば人件費が必要となる。入場ゲートでのチケットのチェックと同時に、観客の検温も行う人員も必要となる。客席では国が2メートル程度と定めている社会的距離を守ってもらうためにガードマンの存在も不可欠だ。そして売店を開けるとなれば別途、その人員も確保しなければならない。

 球場によっては厳格に社会的距離を守ると、観客は満員の場合と比べて5分の1程度しか入らないという試算も出ており、収入よりもコストがかさむケースも…。中途半端に入れるよりも無観客の方が、もろもろの経費をかけずに済むため、マシだというわけだ。

 新型コロナウイルスの感染拡大はまだ続いているが、斉藤コミッショナーはプロ野球開幕によって「閉塞感のある中で少しでも明るい話題を提供できれば」と社会的使命を果たすことに期待を寄せた。