熊本地震から4年 ソフトバンク・サファテ4・14への思い

2020年04月15日 16時30分

自主練習を終え、オンラインでの取材に応じるサファテ(球団提供)

 心優しきキングらしい計らいだった。14日は、最大震度7(前震)を観測した「熊本地震」から4年が経過した日。ソフトバンクのデニス・サファテ投手(39)が被災児童にサプライズメッセージを送った。

 復興への道半ばで未曽有のウイルス禍が重なる中、キング・オブ・クローザーはまず被災地・熊本へ語りかけた。「僕は忘れていないし、これからも忘れない。コロナという別の災難が降りかかっているが『これだけの困難を乗り越えたんだ』と実感できる日が必ず来るはずだから。僕は祈り続けるし、一緒に乗り越えていきたい」

 サファテにとって「4・14」は特別な日。九州に根付いたホークスの一員として、敬虔なクリスチャンとしても被災者に寄り添ってきた。かねて被災児童を球場に招待したり、シーズン中に野球教室を開いたり、オフには内川らに参加を呼びかけてプライベートイベントを実施したりと、震災の記憶を風化させないための取り組みを継続してきた。

 震災から4年がたった今も熱心な活動が緩まることはない。本拠地での自主練習だったこの日、トレーニング終わりにサプライズ動画を撮影。個人的につながりを持つ被災地の子供たちを勇気づけるため「また会える日を楽しみにしているよ」と熱いメッセージを送り、納得いくまでビデオを撮り続けたという。

 現在は福岡の自宅で寂しさを紛らわす生活を送っている。「自分としては一日も早く奥さんに来てもらって手料理を作ってほしいのが本音」。当初15日に来日予定だった家族が新型コロナウイルスの影響で入国拒否の対象となっていることで、しばらくは孤独な時間が続く。

 それでも心に余裕を持ち、トレーニングにも励んでいる。手術した股関節の可動域が戻ったことで練習強度が上がり、1月時点で90キロを割っていた体重は100キロ近くまで戻った。すでに工藤監督には「150キロ以上のボールを投げられる」と直接報告するまでに状態は上がっている。遠投も100メートルを超え「今のコンディションは2017年くらい」と、54セーブを挙げ正力松太郎賞を獲得した時の肉体に近づいている。

 東日本大震災の復興支援にも積極的で、17年にはセーブ数に応じた成績連動型で540万円を寄付したサファテ。コロナに打ち勝った先に、救世主の本領が待っている。