阪神の矢野燿大監督(51)が14日、球界全体が新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける中、自身の複雑な心境を吐露した。

 阪神は15日から甲子園球場、鳴尾浜球場で自主トレを再開。だが、兵庫県も緊急事態宣言の対象となっており、指揮官は「皆さんが苦しんでいる中、俺たちのことだけで『練習が再開できて良かった』とは思えない」。阪神は藤浪ら3選手が新型コロナウイルスに感染したこともあり「チームの中から陽性の選手が出たこともあるし、細心の注意と配慮をもってスタートしていければ」とした。

 さらに「野球がやれたりファンの方々が満員で入ってくれたりと、『当たり前』だったことが世の中からなくなってしまっている。(自主トレを再開する)選手たちにとっても、いろいろな意味でそういったものに“気づける”時間になっていると思う」と語った矢野監督。「世の中が普通に戻らないと俺たちも普通に野球をすることができない。そのためにも自分たち一人ひとりが自覚をもって行動していかないと」と一日も早く日常が戻ることを祈った。