阪神OBの田村勤氏 ナインに“コソ練”のススメ

2020年04月14日 16時30分

田村氏は疫病から人々を守ると話題の妖怪「アマビエ」の護符を手に後輩へエールを送った

 藤浪晋太郎投手(26)ら3選手が新型コロナウイルスに感染した阪神は15日から甲子園球場と二軍施設の鳴尾浜球場を選手たちの自主練習の場として開放する。3月27日から全選手、全スタッフを無期限で自宅待機させていたチームはようやく再始動に向けて第一歩を踏み出した格好だが“球界コロナ騒動”の震源地として、当面は制限の多い環境下でのトレーニングになってしまうことは避けられそうにない。

 練習施設内においては「3密」を避けるため、選手・スタッフ間での1・5メートル内の接近や不要な会話はNG。クラブハウスで提供される食事は個包装の弁当に限られ、練習後の入浴やシャワーも禁止で「練習行き帰りの外食や、球団施設外のスポーツジムへの立ち入りや『会食』も全面禁止としています」(球団広報)。選手たちにとって居心地の悪い状況は当面続くことになる。

 ただ、ものは考えようだ。制限は多くても練習ができないわけではない。かつて虎の守護神として名をはせ、現在は兵庫・西宮市内で整骨院を営むOBの田村勤氏(54)は、こんな時だからこそ「家の中でも、体を維持するために十分なトレーニングを積むことはできる」と「#おうち時間」の重要性を訴える。

 チームが6年ぶりにAクラス入り(2位)した1992年には前半戦だけで5勝1敗14セーブ、防御率1・10の好成績を残し、翌93年には22セーブをマークしたが、12年間に及んだ田村氏の現役生活は左ヒジ痛や左肩痛との闘いの連続で「最長で1年以上グラウンドに立てなかったこともありました」。それでも気持ちを切らすことなく「そんな時こそ自宅でのトレーニングを大切にしてきた」という。

 体幹トレーニングやシャドーピッチングはもちろん「リリースの感覚を忘れないように、押し入れの中の布団に向かって硬球を投げ込んだりしていました」。故障に悩まされながらも96年から99年までの4年間で3度も40試合以上に登板できたのは“コソ練”の成果でもあった。

 困難な状況でもできることはある。田村氏からのエールは後輩たちに届くか――。