巨人・坂本 笑い事ではない!!コンバートジョーク

2020年04月11日 16時30分

坂本コンバート発言の真意は…

 ジョークの奥に隠された、キャプテンのジレンマとは――。個人調整期間の真っただ中の巨人にあって、常にナインの中心にいるのが坂本勇人内野手(31)だ。10日にはポール間ダッシュや外野ノックなどで下半身をいじめ抜き「センターにコンバートしようとしたが、今日の練習で外野手は断念します。あきらめます」と冗談交じりでコメントを出した。とはいえ、単なる笑いじゃすまない本音もあるようで…。

 まったく先の見えない現状でも、背番号6は明るく精力的に体を動かしているようだ。通算2000安打のNPB最年少記録達成は厳しい状況だが、記録への焦りやこだわりは一切ない。

 チームメートの泰然とした姿勢も、大きな支えだ。エースの菅野が「自分でどうにもできないこと。考えてもしょうがない。(むしろ)開幕が延びて、いろいろやりたいことが浮かんでいる」と語れば、主砲の岡本も「『無』ですね。何も変わりませんよ」と“鈍感力”で難局を乗り切ろうとしている。

 そんなリラックスできる環境なら、外野転向ジョークの一つや二つも出ようものだが、軽口では終われない事情もあるという。チームスタッフが明かすのは“最近の若いモンは問題”だ。「勇人が口にするのは『自分を脅かす存在のなさ』。ショートを任せられる選手が出てこないから三塁に行けない、と冗談なのか本気なのかわからないことを言ったこともあったしね」

 主力ナインの間で、物足りなさを感じているのは「ガツガツ貪欲に意見したり、質問してくる若手がいない」という点だった。春季キャンプでは、坂本や丸などをマイペース調整の「S班」として、若手と練習する機会が設けられたが、生きた教材を目の前に質問や意見を求めた若手はゼロだったという。こうした状況が背景にあれば、無意識に“コンバートジョーク”が飛び出してしまうのも無理はない。

 昨季、キャリアハイの40本塁打を放った坂本も今年でプロ14年目、32歳となる。老け込む年齢ではないとはいえ、長年ショートという激務をこなしてきた負担は蓄積している。チーム内からも、事あるごとに三塁コンバートを推す声が上がるが、実際にその動きはない。

 坂本のジレンマを解消させる若手はいつ現れるのか。ヤングGのさらなる奮起が待たれるところだが…。