ヤクルトの石川雅規投手(40)が開幕日が決まらない状況にも動じず、調整を進めている。

 2日は神宮球場のマウンドで中村捕手を相手に48球を投げ込み「僕たちは決められた日程に合わせて準備をしています」とコメント。前日の雨から一転、晴天の下での投球となり「天気が良かったので、外の空気を吸ってやる野球はいいなと改めて思いました」とも話した。

 石川は今季、3年ぶり9度目の開幕投手に指名された。当初の予定では開幕日を40歳1か月で迎えるはずが延期、再延期が続き、再々延期が確実。

 そんな燕のベテランを支えているのが強い危機感だ。プロ入りから18年、一度も先発で20登板を下回った年がなく、周囲から見ればチームの中心。それでも石川の口癖は「チーム内の競争に勝たないといけない」だ。それは「同じ成績なら若い選手が使われると思うから」という気持ちがあるからだ。

 40歳の誕生日にも「自分自身がもっともっとレベルアップしないと勝負にならないと思っている」と口にするなど、ベテランながら常に対抗心を燃やし続ける。「(成績が)いい時に年齢を使いたい」と笑う不惑の左腕はプロ19年目を最高の状態で迎えるつもりだ。