阪神・藤浪 「大谷ルール」適用で再発防止

2020年03月30日 16時30分

現在は療養中の藤浪。グラウンドに戻ってからも注目の的になるのは間違いない

 新型コロナウイルスに感染した阪神・藤浪晋太郎投手(25)に“大谷ルール”の適用を勧める声が球界関係者から上がっている。エンゼルスの大谷翔平投手(25)が日本ハム在籍時に栗山英樹監督(58)が発案し、プライベートの行動報告まで義務づけた、いわば24時間監視ルールだ。このシステムをよく知る日本ハムOBは、これが復帰後の藤浪に有効になると話す。果たしてその真意とは――。

 藤浪ら3人のコロナウイルス感染で球界は大きく揺れている。現時点で感染経路として濃厚なのが、14日に大阪市内で藤浪ら7選手と球団外部の女性ら計12人以上で催した食事会だ。藤浪、伊藤隼、長坂の3選手に加え、同席した大阪市の女性2人に、29日には同じく会食した神戸市在住の20代の女性会社員への感染が確認された。

 不要不急な外出の自粛が叫ばれている中で“安全”の保証がない場所に足を運んだ選手たちの脇の甘さは、各方面から糾弾されても仕方のないところ。一方で今回のように、グラウンド外の出来事が引き金となる案件の“再発”を防ぐ意味で、今後「ひとつの手段」と日本ハムOBが推奨するのが「大谷ルール」の発動だ。

 大谷の日本球界時代をよく知る日本ハムOBは「結果的に感染が明らかになり、藤浪は『こんな時に…』と批判されると思うけど、選手には先輩後輩の上下関係の付き合いもある。もしかしたら自分からではなく、先輩に言われて…という可能性だって否定できない。そこも『大谷ルール』なら間違いなくクリアになる」と語る。

 同ルールは大谷が日本ハムに入団した2012年に制定されたもの。注目のルーキーが投打二刀流に挑戦することから、本人の負担軽減を目的とした日本ハム独自のスター選手育成&防衛のためのプログラムだ。その内訳にあった外出時の行動規則にはプライベートでも「誰と、どこに、何人で?」の詳細を、栗山監督にメールで逐一報告する義務を本人に課すなど、スター選手に起こり得る“万が一”を想定し、実行されていた。これを藤浪にも適用すれば、再発のリスクをグッと減らすことができるという。

「仮に自分がその場に行きたいと思っても、監督とか、しかるべき立場の人が『ダメ』と言えばダメだし、何よりも周りの選手が安易に本人を誘えなくなっていた。私的な用事で大谷を引っ張り出そうとしているのを球団に見抜かれるわけだから。でも、それで間違いなく野球に集中できる環境になっていた。あとは本人がそれを『ありがたい』と思うか『うっとうしい』と感じるかだけ」(日本ハムOB)

 人気球団の阪神では、さほど実績がなくてもスター扱いされやすく、在阪企業の有力者から接待を受けるケースは多々ある。その席で「今度は○○選手も」とリクエストされ、それが年下であれば、先輩選手も声をかけやすくなるのは想像に難くない。

 現在は入院中の藤浪だが、回復してグラウンドに復帰すれば、確実にこれまで以上の“注目”を浴びることになる。再起にかける右腕を「復活」にのみ専念させるべく、何らかのケアは必要になるだろう。