西武・松坂大輔投手(39)が22日、日本ハムとの練習試合(メットライフ)に先発し、5回を打者22人、84球を投げて4安打5四死球4失点だった。

 この日は代名詞のワインドアップを封印し、走者のいない場面ではノーワインドアップ投球で試合に入った。しかし、制球は初回から定まらず、内角低めに構える森のミットが外角高めへ、外角に構えれば内角へと逆球が目立った。

 2回までに55球を要し4四死球。味方に2点の援護をもらった直後の2回には押し出しを含む3四死球と3単打で3点を失い、あっさり逆転を許す悪い流れ。

 高さ、コースとも逆をいく内容で全く制球できない内容だったが3回、状況に関係なく制球重視のセットポジション投球に切り替えてから問題解決の糸口が見えてきた。

 この回、中田、王、ビヤヌエバの主軸に対し、わずか12球で二ゴロ、空振り三振、投ゴロの省エネ投球。中田にはカーブで緩急をつけ、王には高めのツーシーム、ビヤヌエバは習得中の新球・スプリットチェンジで三者凡退に仕留めた。

 4回は四球と鶴岡の適時打で1点を失ったものの、12球でしのぐ。最後の5回はわずか5球、谷口、近藤、中田を中飛、二ゴロ、左飛に打ち取った。

 終わってみれば、38球を要して3四死球3安打で3点を失った2回と、3回以降の3イニングをわずか29球、1安打1失点で収めた姿はまるで別人だった。

 松坂の話「今日の一番のメインの課題は球数を投げること。そしてイニングを投げることでした。5回を投げられたのはよかったと思います。前回の登板に比べてカットボール、チェンジアップと安定して投げることができた。2回に失点しましたが、もっと試合の序盤から4回、5回のようないい感じで脱力ができている投球をしていきたいです。今回は本来の開幕シリーズの相手でしたが、練習試合なのでいろいろと試しながら投げました。収穫はあったと思います」