ソフトバンク・スチュワート驚異の進化 工藤監督思わず「使いたい」

2020年03月20日 16時30分

自信みなぎる表情のスチュワート

 鷹の黒船が想定を上回る進化を見せている。20日のロッテとの練習試合(ペイペイドーム)で初の一軍登板が決まったカーター・スチュワート投手(20)が、工藤監督をはじめチーム内から大きな期待を寄せられている。

 最速158キロ右腕は2年目となる今季、二軍で先発ローテを担うことが球団の基本方針だが、その過程で「順調に段階を踏んで、ペイペイドームで投げている姿を今季中に見られたらいい」(三笠GM)というのがフロントの期待値込みの青写真だった。

 しかしこの春、スチュワートはキャンプの一軍紅白戦、二軍での対外試合で好投を連発して現場の評価を一変させた。工藤監督は今回の経緯を「上で見てみたいと思った。(ロッテ戦の)結果うんぬんでは、もう一回くらいチャンスがあるかもしれない」と説明。前のめりなのは指揮官だけではない。チーム内にも「今回の昇格はフロントマターではなく現場マター。純粋に先発で力がある順に呼ばれた形」「外国人枠の問題があるが、有事が重なれば一軍の可能性は広がる」「今後、外国人の序列に異変が生じるかもしれない」と単なる“お試し昇格”にとどまらないとの声が多い。

 昨秋からスチュワートは田之上二軍投手コーチの助言もあり、軸足のプレート位置を一塁側から三塁側に変えた。「間違いなく直球も変化球もアジャストしやすくなった」と課題の制球難が改善。さらにクイックやけん制技術も着実に進歩していることで成長速度を上げている。

 育成重視が基本方針の中、工藤監督が「使いたい」と本音を漏らすほどの逸材。スチュワートは、現行制度で順調なら2025年にMLBのFA資格を手にしてメジャー移籍が可能となる。メジャープロスペクトの革命的な挑戦に世界中が注目する中、ソフトバンクの育成力を証明するように想定を上回るスピードで確かな成長曲線を描いている。