孤独トレ敢行 ロッテ・鳥谷躍動でキャンプ不要論再燃?

2020年03月19日 16時30分

笑顔が目立つ鳥谷

 ロッテに電撃加入した鳥谷敬内野手(38)の躍動が続いている。チーム合流からわずか1週間後の17日には「3番・遊撃」で実戦デビューとなった練習試合の巨人二軍戦で初安打、同カードで行われた18日は「3番・三塁」で軽快な守備を披露するなど、存在感を発揮している。このまま活躍なら…。「あの問題」が再燃しそうな雲行きとなってきた。

「(久々の三塁守備は)打球も一球一球違いますし、感覚がすぐ戻るかはわからない。でも、もともと(サードの)感覚があってやっていたわけじゃないので」と、18日に2年ぶりとなる三塁守備を振り返った鳥谷。「守れて当然」とばかりに語った38歳には、不安などないのだろう。

 このまま故障なく調整が進めば、22日まで続く二軍戦を経て今月末には一軍本隊に合流できる。4月10日以降に予定されるシーズン開幕戦スタメン出場も現実味を帯びてきており、改めて鳥谷の超人ぶりに驚く球団関係者も少なくない。

 もっとも、この鉄人の“仕上がり具合”を、球界関係者は手放しでは喜べない。キャンプ不参加のまま公式戦に突入、大活躍となれば「キャンプ不要論」が球界内に噴出する恐れがあるからだ。

 鳥谷はこのオフ、阪神を退団後、各地を転々としながらも孤独トレを敢行。2月1日に他選手がキャンプイン後も一人、現役続行を目指し練習を続けた。そのおかげで現在“無キャンプ”にもかかわらず他選手に引けを取らない動きを披露できている。

 だが、これは一方で「キャンプ不要」でシーズン開幕を迎えられることを証明することにもなる。実際、鳥谷は今春のキャンプ不参加を悔やむどころか、17日の試合後にはそのメリットをこう語った。

「(今冬は)本当にキャンプと違って自分の時間がたくさんありました。その中で(キャンプで他の)みんなと合わせていたらできなかったりだとか、自分の体を見つめ直すことが長い時間できたので。自分の長所、短所を考えながらトレーニングができた。それが逆に良かったと思います」

「練習の虫」とも言われる鳥谷ならではとも言えるが、今季の鳥谷の活躍次第では今後キャンプ不要を唱える選手が増える可能性は否めない。

 あるパ・リーグのコーチも“条件付き”ながらその可能性をこう話す。

「鳥谷ほどの練習量を誇る選手であれば2月1日からのキャンプは長すぎる。ただ、打者は投手の生きた球を見て目を慣らす作業がどうしても必要になってくる。そのためにはいくら練習量を誇る選手でもオープン戦や練習試合等の実戦期間は必要です。ただ、目慣らしの時間さえ取れればキャンプなしで即シーズンも不可能とは言い切れない。鳥谷がそれを実現できるか。今後の活躍が見ものですよ」

 チーム加入時期や調整法など異例ずくめで開幕に向けて急ピッチ調整を続ける鳥谷。阪神時代の連続試合出場記録のようにロッテでも伝説をつくるのか。