中村紀洋氏が語る キャンプなし鳥谷のいばらの道

2020年03月18日 11時00分

鳥谷は今季どれだけやれるか

【楊枝秀基のワッショイ!スポーツ見聞録】昨季限りで阪神を退団した鳥谷敬内野手(38)がロッテ入り。去就問題がようやく終息を見せた。そうなれば、今度はプレーする姿を見たいのがファン心理。だが、一軍選手としてのペナント参戦は、相当高いハードルとなりそうだ。

 2010年オフに楽天から戦力外。翌春の12球団のキャンプを経ず、5月途中に横浜に移籍した中村紀洋氏(46)は、当時の苦労をこう表現している。

「体はしっかりつくっているので動ける自信はあった。ただ、実戦勘だけは生きたボールを見ないと戻らない。チームに合流して、試合でファームの投手のボールを見たとき『速っ』って思ってしまいましたね」

 18年3月に上原が巨人と契約した例はあるが、投手と違い野手は受け身。動体視力を含め、目の衰えがゼロとはいえない年齢で長期のブランクはネックになるという。

 さらに、つくり込んできたつもりの体も「やはり、キャンプというのは重要なんだなと思うくらい、体力的なダメージもあった」(中村氏)と万全には程遠かったという。

 事実、横浜移籍1年目の中村氏は62試合で打率2割9厘、1本塁打、14打点。翌年には打率2割7分4厘、11本塁打、61打点と盛り返しているように、キャンプなしでのシーズンインは厳しいということだ。

 昨年の鳥谷は74試合で打率2割7厘、0本塁打、4打点。出場数が少なく体力温存できているのは、プラスに働く可能性はある。開幕延期により準備期間が延びるのも不幸中の幸いだが…。新天地でも鳥谷のいばらの道は続くことが予想される。

 ☆ようじ・ひでき 1973年8月6日生まれ。神戸市出身。関西学院大卒。98年から「デイリースポーツ」で巨人、阪神などプロ野球担当記者として活躍。2013年10月独立。プロ野球だけではなくスポーツ全般、格闘技、芸能とジャンルにとらわれぬフィールドに人脈を持つ。