ソフトバンク・リチャードの支配下登録が決定 バレンティンの熱血講義に感謝

2020年03月16日 16時30分

2回一死、左中間へソロ弾を放つリチャード

 ソフトバンクの育成3年目・リチャード内野手(20)の快音が止まらない。15日の広島戦では左中間最深部に突き刺す豪快弾を放った。春季キャンプをA組で完走し、オープン戦では打率2割7分3厘、2本塁打、4打点。この日までに育成3年目の尾形崇斗投手(20)とともに支配下登録されることが決まった。

 189センチ、112キロの巨体にロマンがぎっしりと詰まっている。才能にほれ込んだ王球団会長、パ・リーグ2年連続本塁打王の西武・山川がかねて目をかけてきた逸材だ。そんな大砲候補はこの春、もう一人、大打者との縁を引き寄せていた。ヤクルトから移籍してきたバレンティンだ。王超えの60発男から「マイサン」「マイボーイ」とかわいがられ、毎試合ベンチの横で薫陶を受けている。

「この春、僕が一軍で結果を残せているのはココ(バレンティンの愛称)さんのおかげ。今、一番影響を受けている人」と言う。この日の力みないスイングで放った特大弾は「マン振りせずに5割くらいで振った」。数日前にバレ砲から「150メートル弾も100メートル弾もホームランはホームラン。力いっぱい振る必要はない」と助言を受けていた。

 バレンティンの“一目ぼれ”だった。「(昨季のセ新人王のヤクルト)村上もそうだったが、リチャードには技術と光るものがあった。彼はいつか必ず才能を爆発させて将来、ホークスの柱になる選手。その素質があるから気にかけているし、一日でも早く大成してほしいんだ」。そんな熱い思いから、ベンチでの熱血講義では自ら“しくじり先生”を買って出ている。

「自分の凡退シーンを題材にすることもあるよ」。狙い球の誤りや、三振に至った経緯、相手との駆け引きなど凡退の内容を振り返り、その原因を細かに解説。これにはリチャードも「勉強になるし、ココさんカッコよすぎでしょ」と生きた教材に大感謝している。

 王、山川、バレンティン――。大打者からの惜しみない愛を受け、悲願の支配下登録を勝ち取ったリチャードの今後から目が離せない。