プロ野球・日本シリーズ全国ドームツアーが実現か?

2020年03月13日 16時30分

結果を報告するNPBの斉藤惇コミッショナー
 日本シリーズのドームツアーが実現か。日本野球機構(NPB)は12日に東京都内で12球団代表者会議を行い、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期が決まっているプロ野球の開幕戦を4月10日以降にすることで合意した。公式戦の143試合、クライマックスシリーズ(CS)も含めて全日程を行う方針も再確認。またそれに伴い日本シリーズはひとまず11月末に行う予定を立てたが、その候補地として全国のドーム球場が挙がっていることが分かった。
 
 開幕延期が決まってから3日目の12日に、NPBは日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)と共同で設立した「新型コロナウイルス対策連絡会議」を行った。3回目のこの日は専門家チームから新型コロナウイルス感染症対策のレクチャーを受けた。
 
 3人の専門家は感染対策の基本方針として「個人防衛、集団防衛、社会防衛の3つの見地から考える必要性」を掲げた。最も重要なこととして球団サイドは首脳陣、選手を含む関係者全員が「発熱、咳、倦怠感などの症状を認めたら休む勇気を持つこと」とした。
 
 さらに専門家チームは野球ファン側にも「観戦にあたり発熱、咳、倦怠感などの症状を認めた場合にはスタジアムに行かない文化を醸成すること」を求めた。これを受けて12球団代表者会議を開き、延期の決まっていた開幕戦を4月10日以降に行うことを決定した。
 
 斉藤惇コミッショナー(80)は「事態が流動的なため、開幕は4月10日以降の複数日程でシミュレーションしていく」と話し、CSを行う方針も示した。また「原則としては無観客試合はしないという前提で協議した」とも明かした。
 
 現状では東京五輪が絡むため開幕のデッドラインは4月24日に設定。さらに感染拡大によって大幅に遅れることとなった公式戦の日程を補うため、11月7日から15日に予定されていた日本シリーズは同21日から29日の日程に繰り下げる方針を立てている。
 
 その日本シリーズは12球団が球場を確保できるかは極めて不透明な状況。開催地について主催権を持つNPBの井原事務局長は「使えるところはどこでも使う」と話し、中立地開催を含めてすべての可能性を否定しなかった。
 
 ただ、複数の関係者の話を総合すると、NPBは屋内のドーム球場を本格的に検討しつつあるという。セ・リーグ関係者は「ドームは寒い時期はコンサートなどが入っている場合も多いから早めに確保しないといけないからね」。国内には日本ハムの札幌ドーム、巨人の東京ドーム、西武のメットライフドーム、中日のナゴヤドーム、オリックスの京セラドーム、ソフトバンクのペイペイドームがある。
 
 さながら人気アイドルグループ・嵐のような「全国ドームツアー」を組むという仰天プランだ。ドーム球場に限定する理由について、ある球団関係者はこう語る。
 
「これだけスケジュールが崩れたら日本シリーズをやるのは冬になる。そうなると屋外の球場というのは選手にとってあまりにも厳しい。下手したら雪の可能性もあるわけだからね」
 
 さらに別の球団の関係者も「どのタイミングで開幕できるかはわからないが、公式戦からCS、日本シリーズの流れの中で雨天中止という日も出てくると思う。日本シリーズで雨での順延はポストシーズン終了が12月にずれ込むということ。それを防ぐためにもドームが一番いい」と明かす。
 
 ただ、現段階でドーム球場を本拠地に持つ球団側からは「日本シリーズの日程を押さえられるか、確認しないとまだわからない」との声が出ているように確実な実施となるとハードルは高い。そのため確保できた球場に関しては「どこのチームが出ても『この球場でやりましょう』と決めるかもしれない」との声も球界内からは出ている。
 
 未知のウイルスによって未曽有の苦境に立たされているプロ野球。開幕を無事に迎えられるのか。まずはそこまで予断を許さない状況だ。