巨人・阿部二軍監督を放送事故から守れ! ベンチ総出のピー音大作戦

2020年03月05日 16時30分

ベンチで采配を振る阿部二軍監督(真ん中)

 新型コロナウイルスの感染拡大防止へ、プロ野球では無観客試合が続いている。大歓声が消えたことで改めてクローズアップされているのが、試合中の球場内に響き渡る選手たちの声。一軍同様、ファームの試合も静寂に包まれるなか、巨人・阿部慎之助二軍監督(40)に妙な懸案が…。それは熱血漢ゆえの“放送事故”で、ベンチ総出の「ピー音大作戦」が練られている。

 青年監督の正式デビューが近づいている。4日に行われた春季教育リーグ・日本ハム戦で阿部二軍監督は本拠地のジャイアンツ球場で初采配。この試合からクラブハウスに近い三塁側のベンチを使用し、最後は4―3で劇的なサヨナラ勝ちを収めた。グラウンドには歓喜の輪が広がったが、スタンドにファンの姿は皆無。肌寒い球場には乾いたミットや打球音など、普段ならば歓声にかき消される音ばかりが響き渡った。

 オープン戦が無観客試合となったことで改めて浮き彫りとなったのは、試合中に選手たちが発する声。一球、ワンプレーごとに内外野をはじめベンチからも大声を張り上げ、チームを鼓舞していることがファンの間でも新鮮に受け止められている。そのなか、なぜか「この状況のまま開幕したら、慎之助は大丈夫かな…」と気をもむ球団スタッフも。何が気がかりなのか。

 ファームの試合は12日まで無観客となることが決定済みで、14日に開幕するイースタン・リーグについては未定。その時の新型コロナの感染状況にもよるが、一軍は15日まで無観客試合で二軍開幕戦も無観客となる可能性もある。そこへ加わってくるのが、CS放送やインターネットでの生中継だ。「無観客試合になったらベンチの声も“筒抜け”で(マイクに)拾われるだろうからね。ついカッとなって、本来は口に出してはいけないことを言ってしまったら大変。そうならないようにするには、ベンチのメンバーでかき消すしかないだろうね」(前出スタッフ)。

 阿部二軍監督はファーム首脳陣の誰もが認める「熱い男」。キャンプ中もふがいないプレーには試合中だろうがナインが凍りつく容赦ない怒声を飛ばしてきた。シーズンに入れば、熱血監督のギアが上がることは必至だろう。愛ある刺激的な叱責は阿部二軍監督の魅力の一つでもあるが、“放送禁止用語”まで生配信してしまっては、あらぬ問題へと発展しかねない…。編集不能な生中継中に、うっかり“NGワード”が飛び出しそうな時は、ベンチ総動員で「ピー音」代わりの大声で打ち消してしまおうというわけだ。

 ちなみに、この日の巨人ベンチは最後まで活気にあふれていた。試合後は鬼軍曹も「この前、怒ったことができていた。(9回に)同点で『サヨナラ行こうぜ!』とか声がかけられるようになったから。当たり前のことだけどね。前はシーンとして、誰も何も声を出さなかった」とちょっぴり進歩を認めた。

 西武・松井二軍監督との注目対決となるイースタン開幕戦。阿部二軍監督の手腕はもちろん、いろいろな意味で目が離せなくなりそうだ。