矢野阪神 Vのカギ握る“カープ流外国人選手操縦術”

2020年03月05日 16時30分

矢野監督(左)のやりくりは…

 外国人選手8人態勢で15年ぶりのリーグ制覇を目指す阪神に、ライバル球団の関係者から「今年の阪神は外国人がハマれば強いよ。一軍枠をうまいこと使えば、2016年の広島みたいになる」と警戒する声が上がった。

 2016年に25年ぶりのリーグ優勝を果たした広島は、投手は同年に沢村賞を受賞した左腕ジョンソンを筆頭にヘーゲンズ、ジャクソン、デラバー、野手はエルドレッド、ルナ、プライディの計7人が在籍。4人の一軍登録枠を巧みにやりくりし、悲願を達成した。この時の赤ヘル流運用術をモデルケースに助っ人を使い分ければ、大きな効果が期待できるという。

 その際のポイントになるのが指揮官の気配り、目配りだ。登録枠の関係上、常に誰かが二軍に回るが、この“あふれた”助っ人を上手にフォローできるか否かが鍵を握り、「動くべき」タイミングもあるという。

「ファーム調整の外国人選手が通訳を介して『監督と話がしたい』と言ってきたときは要注意。往々にして当事者は『俺はチームに必要なのか?』とか思いだしているからね。モチベーションが落ちていたりもするので、そうさせないことが大事」(同関係者)。阪神には昨季、メジャー75本塁打のソラーテが「モチベーションが上がらない」ことを理由にシーズン途中で退団した苦い教訓もあるだけに、助っ人とのコミュニケーションはより重要になってくる。

 16年の広島は公式戦中でも指揮官と助っ人たちがテーブルを囲む機会があり、その席で監督が「みんなの力が必要」と直々に訴えることもあったといわれる。同関係者は「矢野監督はキャンプ中、外国人だけを食事に招く日を設けたと聞いたけど、それはシーズン中も続けたほうがいい」とも語った。

 開幕に向けて猛虎は現場の5人の通訳に加え、大木国際スカウトディレクターなど総出でのサポート態勢を構築中。大所帯の助っ人部隊を軸にV奪回を目指す阪神において「広島スタイル」が操縦術の教本になりそうだ。