348日ぶり実戦1回無失点 ソフトバンク・サファテ絶大存在感  

2020年03月04日 16時30分

ヤクルト戦に登板したサファテ

 長いブランクも、あの存在感は絶大だ。右股関節手術からの復活を目指すソフトバンクのデニス・サファテ投手(38)が3日のヤクルトとのオープン戦(ペイペイドーム)に4番手で登板。348日ぶりの実戦を1回無失点に抑えた。

 昨年3月21日の楽天とのオープン戦以来となる本拠地のマウンド。最速は144キロだったが「いろんな感情があった。これは私にとって大きな第一歩」と背番号58は感慨深げに振り返った。2018年4月15日のロッテ戦(鹿児島)を最後に一軍登板なし。同年4月26日に右股関節を手術し、19年春季キャンプに合流するも状態が上がらず、開幕前に無期限のファーム再調整。6月に米国に帰国し、治療に専念していた。

 160キロに迫る剛速球が代名詞。それだけにこの日の内容は物足りなくも映る。だが本人も周囲もネガティブな考えはない。「スピードが上がってくるのは分かっている。一番大事なことは、今の時点で(守護神の)森より速い球を投げているということ。彼はもうすでに力一杯投げているからね」と弟分をいじる余裕を見せた右腕について工藤監督は「内容うんぬんじゃなく、投げてくれたことが収穫。一歩ずつ階段を上がっていってくれればいい」と評価した。

 グラウンド外では早くも本領を発揮している。投手陣の兄貴分的存在であるサファテは、新助っ人左腕のムーア(前タイガース)を早く福岡の街になじませようと、宮崎キャンプから戻るとすぐに福岡観光を企画実施。市民の憩いの場・大濠公園や福岡タワー、中洲などをガイドすると、ペイペイドームのブルペンや選手サロンも丁寧に案内した。「マイプロジェクトね。デニスさん、グッドツアーガイド」と異国の地にやってきた後輩を気遣った。
「やっぱり不可欠な存在」。周囲に精神的支柱として必要性を再認識させたサファテ。あとはマウンドでの完全復活を待つだけだ。