ロッテ・涌井 古巣ロッテ戦へ秘めたる闘志

2020年03月02日 16時30分

涌井はマウンドでの確認作業も入念に行った

 楽天に移籍した涌井秀章投手(33)が早くも古巣への「逆襲」に意欲満々だ。オープン戦初先発となった1日のロッテ戦(ZOZOマリン)では初回こそ2安打と自らの暴投で先制を許したものの、その後は直球、変化球を巧みに織り交ぜ相手打線を翻弄。4回2安打6奪三振(72球)という好内容で順調な調整ぶりをアピールした。

「まだ、いろいろと試しながらやっている部分がある。前回(登板=2月23日の巨人戦)よりは良くなっていた。ただ、この時期は(投球が)良すぎても良くないので。今は内容、結果どうこうではないです」

 日頃からポーカーフェースの右腕は涼しげにこう話した。だが、この日の好投には少なからず胸に秘めた古巣への「因縁」もあったはずだ。

 昨季までロッテに6年間在籍。加入当初はエースとして君臨したが、ここ3シーズンは計15勝と精彩を欠いた。起用法を巡って、一部首脳陣と折り合いがつかなかったと言われる。そんな経緯もあり、昨オフ、自ら移籍を志願。金銭トレードで同一リーグの楽天に移籍した。たとえオープン戦とはいえ、ロッテには負けられない。

 この日は報道陣に長年苦楽をともにした古巣への思いを問われると「特別な感情はない。そういう感情はどこかに置いてきたので」と言い「オープン戦なので手の内をさらけ出すところまではやっていない。あまり(投球内容を)答えたくないですけど、新しい球も投げ始めている。その球に対しての打者の反応が見れたのは良かった」と開幕後の対戦を見据え“試投”を心がけたと明かした。この言動からも古巣への闘争心は見て取れる。

 先月の沖縄キャンプでも移籍の話だけは「それはもういいでしょ」と言葉を濁し、不敵な笑みを浮かべていた。秘めたる思いを胸に着々と雪辱の機会をうかがっている。