阪神の4年目右腕・浜地真澄(21)にブレークの予感が漂っている。昨季は初の一軍登板を果たし先発も経験したものの、21試合で2勝1敗、防御率は6・11と悔しいシーズンを送った。今季は2年連続で一軍の春季キャンプに参加し、アピールを続けた。

 昨秋のキャンプから浜地を見続けてきた球団のブルペン捕手はこう語る。「真っすぐの力強さが出てきた。投げ方も力強い投げ方になってきている」。さらに「ここからは結果の世界だから、先発ローテというところはまだ分からないが、中継ぎも含めてチャンスがあるところまではきているんじゃないかな。秋からも含めても目立っていたし伸び幅もあった」と太鼓判を押した。

 浜地本人は「(投げていて)いいボールもありますけどまだ確率も高くないというか、バラつきがありますね。ボール自体はまだ良くなると思いますし改善の余地もあるけど、いいボールでも一軍のトップレベルのバッターに通用するかは疑問もある。まだまだ上げていかないといけないと思っています」と球速、質も含めてすべてにおいてレベルアップを模索していくという。

 先発が本職も、チーム事情により首脳陣は中継ぎ起用を視野に入れている。矢野監督は26日に打ち上げた沖縄・宜野座キャンプのMVPに高橋、高山、マルテ、新助っ人のガンケルの4人を挙げたが、目を見張るほどの成長ぶりを見せている浜地は今キャンプの“裏MVP”といえる。そんな浜地は今季どれほど飛躍するのか、見逃せない。