ロッテ・佐々木朗希投手(18=大船渡)が27日、オリックスのキャンプ地、宮崎・SOKKENスタジアムでブルペン入り。21球の本格投球練習を行った。

 このブルペンに居合わせたのが通算284勝を誇るオリックスOBでこのキャンプに臨時コーチとして参加している山田久志氏(71)。初めてその投球を目の当たりにした山田氏は秋田県出身の同じ東北人として佐々木にエールを送り、球界の宝への賛辞を惜しまなかった。

 投球前、自らマウンドへ歩み寄り佐々木と会話をした山田氏は「佐々木を見たいろいろな人たちから『すごい』という感想は聞いていました。実際に目の当たりにして皆さんが言うことがよく分かった。現時点で高校生として入ってきて、これほどまでにしっかり投げられるピッチャーは今までいなかったと思う。そのぐらいの印象を持ちましたね」と感想を語った。

 その上で同氏は「形というのかな、投げるフォームがすごく理にかなっていて、画面で見るよりは生で見る方がスムーズに投げてるなと感じました」と佐々木の流れるようなフォームを評価した。

「私も東北の出身だから東北を盛り上げてやってと。その次はジャパンね。いつでも応援してますから」と佐々木との会話の内容を明かした山田氏。当初は10メートルほど離れたブルペン脇から視察する予定をわざわざ佐々木の真後ろへと近づき食い入るように観察した理由を「遠くから見ると球筋が見にくい。少し近づいていった。やっぱり、いい球筋で投げるね! 回転だとか、角度だとか素晴らしい。全く無理して投げている感じがしない。(球界の)財産だから大事に育ててほしい」と語り、野球人として佐々木の成功を祈っていた。