西武・松坂 開幕ローテ2番手の可能性が

2020年02月26日 16時30分

力投する松坂

 195日ぶりの実戦マウンドに立てたことが一番の収穫だ。14年ぶりに西武に復帰した松坂大輔投手(39)が25日の韓国・斗山戦(宮崎・サンマリン)に実戦初登板。2ランを浴びて1回3安打2失点の松坂は「(手応えは)特にない」と悔しさをにじませた。それでも西武の先発は開幕投手に指名されているニール以外、2番手以降は実質横並び状態。引き出しの多い松坂の状態が上がってくれば開幕を2番手で迎える可能性がまだ十分にありそうだ。

 先発した一死から左打者の鄭を外角ストレート2球で空振りを奪い追い込みながら、同じ外から入ってくるバックドアのスライダーをとらえられ右中間三塁打。続く昨年の韓国シリーズMVP打者・呉には初球、森の要求した内角の厳しいコースに応えられず139キロストレートを右翼スタンドへ運ばれスコアボードに失点「2」が刻まれた。

 松坂は「全体的に変化球が高かったですね。力の入れどころも、もう少し力を入れていいかなというところでは入れるべきだった」と失点シーンに言及。その上で「(三塁打は外角スライダーで)見逃し三振を狙ったんですけど、(速球を)外々と続けていたので真ん中低めで空振り三振を狙った方がよかったのかもしれない。(本塁打は)あれも得点圏にランナーを置いて初球だった。あの投げミスはしてはいけない」と精度の甘さを反省した。

 もちろん、制球は多少アバウトでも勢いのあるストレートでガンガン打者を押し込みスライダー、カーブ、シュート、フォークで三振の山を築いた全盛期を知る西武ファンに今の姿は寂しく映るかもしれない。しかし、ヒジ、肩の手術を経てもうあのころには戻れないかつてのエースが今ある状態で最善を尽くす姿がチームに好影響を与えないはずはない。

 実戦で初コンビを組んだ正捕手・森は「2失点しましたけど次に向けての課題もありましたし、個人としても次に向けてのプランをしっかり立てられたことがよかった」と今の松坂の特徴と投球意図はしっかり把握できた様子。辻監督も「投げられたからいいんじゃない。変な球もなかったし形になっているから。次はもっと投げられるようにと言ってたけど、大丈夫でしょう」と課題が明確な松坂を心配することはなかった。

 むしろ心配の種はその後を投げた高橋光、本田のローテーション候補が3回5安打1失点1四球、3回5安打5失点3四球と不安を残したことの方だ。指揮官は「やっぱりピッチャー有利のカウントに持っていけないのが一番ダメ。全部ボール先行になって1ボール2ストライクの形にどうやってつくるかをしていかないと。きっちりストライクを先行できるように」と初歩的な課題の前で立ち往生する両右腕に注文をつけた。

 リーグ2連覇を達成したとはいえ、勝ち頭のニール(12勝1敗、防御率2・87)以外の先発陣は一様に防御率4点台だった西武。球団の期待値的には昨年、自身初の2桁勝利をマークした高橋光(10勝6敗、防御率4・51)、今井(7勝9敗、防御率4・32)、松本(7勝4敗、防御率4・54)のドラ1トリオの飛躍が望まれるが、5試合に1度のハイクオリティースタート(7回以上を投げ自責点2以下)をする力はあっても5試合連続クオリティースタート(6回以上を投げ自責点3以下)できる安定感はないのが現実。経験豊富な松坂がコンスタントに5回3失点、6回3失点を続けられるメドが立てば開幕から97試合で東京五輪による中断のある今季、先発2番手(裏ローテの1番手)として前半最大18試合を任される可能性も十分に出てきそうだ。