オリックスに活力生んだ超大物・AJの加入

2020年02月15日 16時30分

前田氏(左)と話す西村監督

【前田幸長 直球勝負】オリックスの西村徳文監督(60)は、僕にとって特別な存在だ。宮崎・清武総合運動公園を訪れ「久しぶりだな」と声をかけられた瞬間、思わず背筋がピンと伸びた。そして深々と頭を下げ「お久しぶりです!」。しばらく直立不動のままだった。

 ロッテ新人時代の1989年、西村さんはバリバリのレギュラー。選手会長を務め、厳格で真っすぐな大先輩だった。めちゃくちゃ怒鳴られ、カミナリを落とされたこともあった。西村さんも当時のことをよく覚えているようで「俺、怒ったもんなあ、ルーキー時代に。そういうのは大事だろう、必要だよな。ダメなことはやっぱり叱ってやらないと」と、うなずきながら話してくれた。

 昨今では少し厳しく注意しただけで行き過ぎた指導として問題視されることがある。しかし、そこに若い選手たちが甘えてしまい、間違ったことに気づかなければ選手にとってはマイナスだ。新人時代、西村さんに落とされたカミナリは僕がプロとして、社会人として一人前になるための教育だったと思っているし、正しい方向に導いてもらえたからこそ、今の自分があると言っても過言ではない。

 就任2年目の西村体制にはメジャー通算282本塁打の「AJ」ことアダム・ジョーンズ外野手(34)が加わった。西村監督は「彼がすごいのはもちろんだけど、周りに与える影響もすごく大きい。みんな(ジョーンズの練習を)見に来る。そういうところもいいんだよ」と言う。

 あらゆる面で模範となるAJが若い選手に自覚を促し、チーム全体の活力を生み出している。西村監督も確かな手応えを感じているようだ。