11日に亡くなった野村克也さんの息子で楽天の野村克則作戦コーチが11日、東京都内の自宅で取材に応じ「正直、急だったので実感がないし、受け入れられないところがある」と心境を語った。

 キャンプ出発前には自宅で元気に会話を交わしたという。今季、二軍から一軍コーチに配置換えとなったことについて「一軍でやるなら厳しい戦いになる。頑張れ」と激励された。「柔らかい表情だった。キャンプに行く前には元気な姿だったのですが」と言葉を詰まらせた。

 キャンプ地の沖縄で午前2時ごろに容体が思わしくないとの一報を受け「何とか望みがあるかなと思っていたのですが」と回復を祈ったが、午前3時半に亡くなったと連絡があり、午前の飛行機で帰京。父と対面し「ひと言で言えば偉大な存在。その息子であることを誇りに思います」と思いを吐き出した。

 プロ野球界を長く支えた父とは監督と選手、あるいはコーチとして接する機会を持った。一番の思い出を聞かれると「選手の時もそうだし、コーチで一緒にできたことも、全てがいい思い出です」と目に涙を浮かべた。