新球習得で師匠に恩返しだ。日本ハムの斎藤佑樹投手(31)が9日の阪神との練習試合(宜野座)に先発し、2回無失点の4奪三振と好投した。
 
 試合後は「試合に入り込むのに必死でした。結果的に無失点でよかったです」と安堵の表情。甲子園V腕対決となった相手先発の藤浪については「いい投手ですし、刺激にもなりました。引き続き僕自身としては結果を出すしかないです。今日に関しては投げ合えたことがよかったです」と振り返った。新たに習得中のカーブに関しては「(試合で投じた)2球ともボール球だったので、次戦以降に修正していきたいです。チャンスがあれば追い込んでからも投げたいですね」と、順調ぶりをアピールした。

 そんな斎藤に対し、師匠から金言も送られた。現役時代から親交が深く、今季からチームに復帰した武田勝投手コーチ(41)だ。この日の投球に対しては「ブルペンから丁寧に投げていましたし、初実戦でも集中できていました。しっかり準備してきた結果です」と評価した。

 一方で、武田コーチだからこそ分かる、斎藤の内面についても指摘が飛んだ。「『こうしてこうやって投げる』というのをいつも考えながらやってしまう投手なので、無意識に、打者と自然に勝負しながら駆け引きを楽しむような投手になってほしい。今日の投球で自信をつけてほしいですね」。続けて「本来はのらりくらり投げていたら5、6回投げちゃってるタイプ。あんまり神経質にならずに、思い切ってストライクゾーンに投げていく、というのが彼らしい形なので、改めて思い出させてあげたいなと思います」と語った。

 師匠であり、気心の知れた先輩に応えるためにも、今季こそ結果を出したいところだ。