巨人・村田二軍野手総合コーチは縁の下のインカムコーチ

2020年02月08日 16時30分

インカムを装着している村田修コーチ(左は阿部二軍監督)

 大所帯のキャンプを陰で支えているのは――。巨人は4年ぶりに一~三軍の全選手が同時集結し、宮崎で鍛錬を積んでいる。末端まで目を行き届かせられるメリットがある一方、難儀なのはスケジュール管理だ。特に「S班」も合流した二、三軍合同の「ファーム」は普段から“すし詰め状態”。そんな中、村田修一二軍野手総合コーチ(39)が人と時間を切り盛りしながら奮闘している。

 第2クール2日目の7日は今キャンプ初の雨で、練習場所の大幅変更を余儀なくされた。屋外での練習をすべて取りやめ、2か所の室内練習場をフル稼働。屋根付きのブルペンを使用する投手陣に大きな変化はないが、野手陣は大変だ。メインの「木の花ドーム」と「旧室内練習場」を一軍とファームで午前と午後に分けて交互に使用し、メニューを消化した。

 全選手が宮崎でキャンプを行うのは4年ぶり。同じ敷地内であれば、6日に原監督がファームを視察に訪れたように容易にチェックもでき、一軍との入れ替えも頻繁に行える。ただ、二、三軍を分けずに「ファーム」として合体させたことでやりくりはいっそう難儀になった。加えて今年は丸ら「S班」も加わり、全体で52選手。なかでも野手の22人(坂本欠席でこの日は21人)をグループに分け、無駄なく打撃や守備などの練習場所を行き来させるのは骨を折る作業だ。これらがファームのメイン球場「ひむかスタジアム」を中心に近隣の練習場とリンクしながら同時進行で行われる。

 そのスケジュール作成や管理の中心にいるのが阿部二軍監督の参謀役・村田修コーチだ。キャンプインから「やってみて改善すべきところは改善しないと」と試行錯誤の日々。例えば、4日の紅白戦に出場しないS班を投内連係から外して“放牧扱い”にするなど、とことん効率化を追求した。

 時には村田修コーチ自ら不慣れなインカムを装着して司令塔も務めた。周知徹底させたのは「『ひむか』の打撃練習には遅れないように来てくれ」という点。そのため、同コーチは「ひむか」から「あと5分で〇〇(練習)が終わりま~す」などと各練習場のコーチ陣や担当者に一斉伝達したりと、地味ながらファームの心臓部の役割も果たしている。その働きぶりには視察に訪れた球団幹部も「へえ~、村田君がインカムねえ。ぜいたくだね。でも、彼は頭がいいから適任かもしれないね」と頼もしそうにうなずいていた。

 この日は複雑な移動がなく“インカムコーチ”の出番はなかったが、村田修コーチはタイムキーパーやノッカーをこなし「それ、ダメ、ダメ! ワンモア!!」「東京ドームでやるんちゃうんか!?」と大声を張り上げながら若手を鍛えまくった。阿部二軍監督を中心に活気づくファームは、そんな陰の努力にも支えられている。