ロッテの黄金ルーキー・佐々木朗希投手(18=大船渡)の台湾での人気が爆上げ中だという。石垣島でキャンプ中のロッテは、8日に台湾・楽天モンキーズとの対外試合を迎える。その試合に先立ち、モンキーズ一行が7日に同地に到着したのだが、選手らとともに“来襲”したのは100人超の朗希ファンと台湾メディアだった――。

 楽天モンキーズの球団関係者によると、石垣島で行われる8日、9日の交流試合のため球団主催でファンツアーを募集したところ、定員100人のツアーがわずか30分で完売。その後も「朗希見たさ」に問い合わせが殺到したという。

「日本のプロ野球は台湾でもテレビで放送されているため、以前から人気があります。その中で、佐々木投手は今年に入り特に注目されている感じです。台湾人女性にも人気がありますからね。ルックスもそうですが、やはり最速163キロの直球が魅力なのでしょう。今回のツアーも女性ファンが非常に多く、参加者から『佐々木投手と会えますか?』という問い合わせが多いのです。毎年ロッテとの試合はこの時期に行われていますが、ツアーが30分で完売なんて今までにないことです」(モンキーズ球団職員)

 それはどれだけすごいことなのか。同球団職員によると「台湾で日本人のコンサートやチケットが完売するのは『嵐』など一部芸能アイドルグループだけなので、佐々木投手は“球界の嵐”とでも言うべきでしょうか。日本人の方々が想像している以上に佐々木投手の台湾での人気ぶりはすごいですよ」。トップアイドルの域に達するほどの人気なのだという。

 熱狂はファンだけにとどまらない。台湾メディアにも波及している。

 ロッテのキャンプ施設では7日午後から楽天モンキーズの前日練習が行われたが、台湾メディアはモンキーズをよそに、佐々木朗を探して右往左往。施設内で練習を終えた本人を見つけるや否や、直撃取材を試みようとしていた。これにはロッテの関係者も「何もコメントしないと収拾がつかないですね」と苦笑い。最終的に台湾メディアは日本の報道陣とともに囲み取材に参加。この日は事なきを得たが、ブルペン投球すらしていないにもかかわらず、この熱狂ぶりなのだから台湾での人気は本物なのだろう。

 佐々木朗はこの日、室内練習場で平地ながらブルペン捕手を相手に投球間と同じ18・44メートルを使ってほぼ全力で計23球の“投げ込み”。練習後は「(ブルペン捕手相手なので)投げていてとても気持ちが良かった。キャッチャーミットの方がいい音が出る。気持ち良く投げられました」と満面の笑みを浮かべた。

 今後、投球練習が本格化すれば、台湾からの注目はますます過熱するはず。国境を超える佐々木朗の人気ぶり。実力よりいち早く怪物レベルに達しているのかもしれない。