阪神 新井コーチ“しくじり先生”役に

2020年02月07日 16時30分

(左から)江越、熊谷、近本に指導する新井コーチ

 俺みたいになるな――。眠れる若虎の覚醒へ、今季から一軍の打撃部門を託された阪神・新井良太コーチ(36)が“しくじり先生”役を自ら買って出た。「自分も現役のときに『もっとこうすれば』とか、チャンスをつかみきれなかったという後悔がすごくある」と言い、その苦い経験を反面教師にしてもらおうというわけだ。

 新井コーチは2011年に中日から兄の貴浩氏がいた阪神に移籍し、一時は4番も務めたが、それも1シーズンのみ。レギュラーで「3年やって一人前」と言われる球界で「つかみきれそうで、つかみきれなかった選手」だったことを自認している。今キャンプには高山や北條、江越ら一時は定位置獲得もその後、伸び悩んでいる選手が多数おり「まさにそういう選手」だった自分の失敗を惜しげもなくさらしていく考えだ。

“しくじり”の一例に挙げるのが、開幕4番で迎えた13年シーズン。「7試合で左足肉離れして二軍落ち。一軍復帰後はもう4番はなく、その悔しさを引きずったまま、その後は結果が出ず6、7番。次の年は、先発で出たり出なかったりで徐々に代打に…」。ケアの重要性やケガ、不振時の気持ちの切り替え方など「今となれば…ですけどね」と冷静に振り返り、選手が同じ轍を踏まないよう指南する。

「また彼らにいい思いをしてもらうために、僕はとことん付き合いサポートするつもりです」。自慢話を聞かされるより、失敗談の方が受け入れやすかったりもする。新井コーチは野手陣の良き相談役となり、若虎の「もう一皮」をはがしていくつもりだ。