14年ぶりに古巣復帰した西武・松坂大輔投手(39)の令和初キャンプが1日、宮崎・日南市で始まった。前日31日に宮崎入りした“平成の怪物”は「しっかりトレーニングして有意義な期間にしたい。(第1クールにブルペンには)入らないと思います。イメージはしていますけど、その時の感覚次第ですね」と慎重に話した。

 元来、遠投で肩をつくっていくタイプ。一度沖縄でつくった肩を気温の下がる南郷で台無しにしないよう、その日の天候や気温、体調を見ながらキープ、または上げて行こうというプランを描いている。約2週間の沖縄自主トレに立ち会っていた関係者は「寒さを考えて初日からブルペンに入らないのは妥当。ベテランなりのペースで逆算をしながらいくと思う」と話す。

 今年からチーフ投手コーチを務めるのは旧知の西口コーチ。「別に大輔に直接会わなくても、普段からやりとりはしている」と話すように、松坂が自宅のあるボストンに滞在している時から密に連携を取っており、両者の信頼関係は抜群だ。辻監督が「調整は彼に任せている。言わなくてもやってくれる」と調整を一任しているのも、そんな背景があるからだろう。

 31日の宮崎空港には松坂人気もあってか、約350人のファンが詰めかけた。「これだけたくさんの人が来てくれるとモチベーションも上がります」。これまでの経験から大勢のファン、メディアが注目する中、やるべきことをやるノウハウは確立されている。松坂は冷静に再出発プランを描いている。