前のめりは絶対NGだ。ヤクルトのドラフト1位ルーキーの奥川恭伸投手(18=星稜)が29日、埼玉・戸田での新人合同自主トレを打ち上げた。右ヒジの軽度の炎症で16日からノースロー調整が続いていたものの「充実した練習ができました」と話した。

 2月1日に球団トレーナーが状態をチェックし、問題がなければ同日にネットスローが可能となり段階的に投げる練習を再開できる見通し。この日、投球動作の確認を行った奥川は「投げたい気持ちですか? 少しあります」と打ち明けた。

 そんな奥川は、キャンプに向けて意欲は満々。投球禁止から2週間が経過し、状態は確実に良くなっていることもあり「キャンプで投げられれば投げたいです」と話している。しかし、周囲には「投げます」とキャンプでの投球を宣言しているという。

「本人は炎症の自覚症状がないから、相当投げたくてウズウズしているみたい。ただ現場サイドが『せっかくここまで我慢してきたから、再発を防ぐ意味でも投げられるようになってもあんまり飛ばすなよ』と抑えているようだ」(球団関係者)

 新人合同自主トレ第5クールに入ってからは連日、全体練習後に投球動作の確認を繰り返していた奥川。「あせらないことが大切だと思う」と自身に言い聞かせるように話した金の卵の“前のめり気味”の調整を周囲はハラハラしながら見守っている。