阪神・ボーアは「令和のバース!?」 独り歩きする評価に球団は困惑

2020年01月30日 16時30分

入団会見に臨んだボーア

「令和のバース」は誕生するのか。阪神の新外国人ジャスティン・ボーア内野手(31=前エンゼルス)とジェリー・サンズ外野手(32=前韓国キウム)が29日に兵庫・西宮市内の球団事務所で共同入団会見を行った。

 メジャー92本塁打の大砲・ボーアは「2年くらい前から阪神入団の打診を受けていた。それがやっとかなったので興奮している」と心境を語り、好物のおにぎりもこの日の昼に3個食べたと言って報道陣の笑いを誘った。

 つかみはOKのボーアだが、すでに関西マスコミの間で“バースの再来”として多大な期待を寄せられている。虎史上最強助っ人といわれるランディ・バースは入団1年目の1983年に35本塁打。85、86年にはそれぞれ54、47本の本塁打をマークし3冠王に輝いた。そんなレジェンドの影をボーアに重ねることについて球団幹部は「似ている部分はある」としながらも「だがボーアはボーア。ラッキーゾーンのあった時代とはホームラン1本の価値も変わっている」と過剰な“バース幻想”に対し、やんわりと鎮静化を図った。

 91年まで存在した甲子園のラッキーゾーンはそれまで多くの打者がその恩恵にあずかってきた。日本一となった85年当時も掛布が40本塁打、岡田も35本塁打とその長打力を存分に発揮できる環境を提供した。

 しかし現在は撤廃され、生え抜きの虎戦士では85年以降、本塁打を30発以上記録した選手はいない。この状況下でボーアを“バース級”として出迎えるのはさすがに酷で、球団も独り歩きするボーアの最大級評価には困惑を隠せないようだ。

 あるコーチは「とにかく打ってさえくれればいい」と当たりクジであることを祈るばかり。果たしてボーアは2年目矢野阪神を日本一に導くことができるか。