ブルージェイズ・山口俊が巨人に残した3つのレガシー

2020年01月29日 16時30分

 巨人が米大リーグのブルージェイズに移籍した山口俊投手(32)の“遺産”をフル活用する。一軍の宮崎合同自主トレで初日の28日からブルペンを沸かせたのが戸郷、与那原の「山口門下生」。直接手ほどきを受けた若手の躍動に加え、球団初となるポスティングシステムを利用しての移籍に成功した波及効果、さらには譲渡金と“3つの山口レガシー”に期待が寄せられている。

 宮崎での合同自主トレの初日に投手陣の先陣を切ったのは「山口の教え子」たちだった。2年目右腕・戸郷が木の花ドーム内のブルペンで35球、一軍キャンプに抜てきされた育成右腕・与那原も捕手を座らせ16球投じた。

 2人は1月上旬から山口と沖縄で自主トレを行った。自主トレ中、師匠の山口から「僕もローテーションを取るという同じ立場。ルーキーなんでお互い頑張ろう。一緒に行ったメンバーが頑張ってくれれば励みになる」との言葉をもらった戸郷は「その言葉が一番うれしかったです。自分も励みにできればと思います」と目を輝かせる。

 2015年ドラフト3位で入団も、18年に右ヒジのトミー・ジョン手術により育成契約となった与那原も「山口さんから投球で前に突っ込むクセを指摘された。改善していきたいです」と夢の一軍キャンプを前に腕をぶす。

 山口が残したのは後輩への金言だけではない。8日にドラフト1位・堀田賢慎投手(18=青森山田)が「巨人のエースとなっていずれは大リーグに挑戦したい」と発言。さらに「日米通算200勝」を目標として掲げ注目された。これにも球団幹部は「新人からメジャーがパッと目標に出てくるのも山口が移籍した効果。メジャーに行けるくらいウチで活躍してくれるのならチームにとっても悪い話ではない」と目を細めている。

 加えて山口がブルージェイズと2年総額635万ドル(約7億円)、出来高払いが満額なら127万ドル(約1億5000万円)になる契約を結んだことで、巨人には最大で約1億8500万円の譲渡金が入ってくる。浮いた山口の昨季年俸2億3000万円と譲渡金の存在が、韓国17勝右腕サンチェス(前韓国SK)と1年目の年俸が3億4000万円という大型2年契約を結べた理由の一つでもあるという。

 昨季15勝4敗で貯金11をもたらした先発投手陣の大黒柱を失った巨人だが、その“遺産”は着実にチームの血肉となっている。
 =金額は推定=