オリックスのT―岡田外野手(31)が背水の覚悟で今季に臨む。21日、神戸市のほっともっとフィールド神戸で自主トレを公開し、あと30本とした通算200本塁打に向け「1年間、試合に出続けることができたら、それを超える本数を打てるのでは」と打棒復活に意欲を見せた。

 昨季はチーム若返りと不調で出場機会が減り、20試合でわずか1本塁打。シーズン終盤には退団も視野に入れたほど悩んだ。そんな時期に相談を受けた履正社時代の恩師・岡田龍生監督(同下)はこう話す。「タイプ的にも4打席立つことで結果を出せる。生え抜きだし、残ってやるのが一番いいですけど、使われ方を見ていると厳しいものがあるので、僕はヨソでやるのもどうやと…。若手じゃないし、使われ方に納得できなかったのかもしれない。でも最終的には残ってやることを彼が決めた。決めた以上はしっかりやってもらいたい」

 若手の突き上げに加え、チームはメジャーの大物助っ人、アダム・ジョーンズ外野手(34=前ダイヤモンドバックス)が加入。クリーンアップに加わることが濃厚だけに、T―岡田はさらに過酷なレギュラー争いを強いられる。そんな中でも岡田監督は「とにかく今年が勝負。今年、結果が出なかったらもうアカンな…という目で見られる。まだ31だし、本塁打を打てる。闘志を前に出すタイプじゃないけど、秘めた闘争心がある。それを見せてほしい。プロは結果を出してナンボや」とハッパをかけた。

 オフにはプエルトリコのウインターリーグにまで参加して心機一転を図った。プロ15年目を迎える2010年の本塁打王が意地を見せることができるか。