ソフトバンク 出口の見えないコラス騒動「裏で糸を引いている人間がいる」

2020年01月08日 16時30分

オスカー・コラス

 根深い問題になるかもしれない。ソフトバンクのオスカー・コラス外野手(21)がメジャー挑戦のためにキューバから亡命したと報じられている一件が大きな波紋を広げている。

 現時点では球団も確認作業を続けている段階で三笠GMは「亡命と報じられてはいるが(キューバから)出国したというところまでしか情報は得ていない」と話す。コラス本人がどこにいるのか不明ながら、近日中には中南米担当スカウトが現地入りするという。

 キューバ選手の亡命は過去にもあった。ただ、今回はコラスがソフトバンクの保留者名簿に記載されているという点で異例の事態と言える。キューバ政府の意向とはいえ本人も喜んでサインしてソフトバンクと長期の複数年契約を結んでおり、現状では米球界でプレーすることもできない。契約の選択権もソフトバンクが持っている。

 2017年5月に育成選手として来日したコラスは昨年6月末に支配下登録され、8月18日の西武戦でプロ初打席初球本塁打をマークした。投手としても最速148キロを誇る二刀流で「キューバの大谷」とも称されているが、昨季は外国人枠の関係で7試合の出場にとどまった。

 ソフトバンクでは絶対に働いてもらわないと困る助っ人というわけではないが、このまま米球界移籍がまかり通るようなら第2、第3のコラスが出てくる事態にもなりかねない。21年までの5年契約を結んでいる24歳の左腕モイネロも米球界から注目されており、球団関係者は「裏で糸を引いている人間がいるのだろうが、これが許されるならば、モイネロだって何かのきっかけでどう考えるか分からない」と警戒感を募らせる。

 コラスと同年代で、16年に亡命して米球界入りしたルイス・ロベルト外野手は今月2日にホワイトソックスと6年総額5000万ドル(約55億円)の大型契約を結んだ。それに触発されたのではないかとの臆測もある。年明け早々に降って湧いたコラス騒動は、まるで出口が見えない状況だ。