巨人・原監督 今季は“心鬼一転”「追われる立場」で仏じゃいられない!

2020年01月08日 16時30分

国際武道大で講義を行った原監督

「鬼の原」が完全復活へ――。セ・リーグ連覇と8年ぶりの日本一奪回を狙う巨人・原辰徳監督(61)が“変身予告”だ。昨季は大きく若返ったチームに対して温和な顔を見せてきたが、今季はひと味違う。より成熟したチームづくりに向けて厳しさも前面に押し出す方針。前政権時まで何度も見受けられた懲罰交代などの非情采配や強烈な叱責も飛び交いそうな雲行きだ。

 新年早々、原監督の眼光が鋭さを増した。7日には客員教授を務める国際武道大で講義を行い、約280人の学生を前にリーダー論などを説きつつ、今季展望の一端を示した。「勝つべくして勝つ。チャンピオンチームはそういうものでないといけないと思いますね。去年は無欲の勝利的なところがあったでしょ? 去年と同じようなことをしていたら我々は勝てない」。5年ぶりのリーグ優勝でチームは追う立場から追われる立場となる。当然、ライバルたちのマークは厳しくなるだろう。指揮官も「そのなかで勝つのは大変な作業」と覚悟を決めている。

 それだけに「ジャイアンツにはもう2人、3人“監督”をつくらないといけない。みんながリーダー意識を」と求めた。理想とするのは個々が自立し、監督目線で全体を見渡せる選手たちの集合体。そうした次代リーダー候補として岡本や小林らの台頭に期待を寄せている。

 ただ、変化を求めるのはチームに対してだけではない。講義中には自らに関して気になる言葉も発した。「選手たちにはよりノビノビ、ハツラツと」とした上で「それとやや厳しめの言葉も出るだろうなと思っております」とほのめかしたのだ。

 3度目の監督就任1年目となった昨季は選手層が大幅に若返ったこともあり、指揮官も時流に合わせた“ゆとり教育”を取り入れた。そのため、2次政権まで散見されたベンチでの公開説教なども激減。昨年6月の交流戦ではスコアラーたちのデータに依存しがちだったコーチ陣に年間最大級のカミナリを落としたことはあったものの、選手を直接的に叱責するのは極めてまれだった。しかも、自ら指摘した後は選手の“心のケア”も忘れなかった。

 一見すると、昨季の原監督は“ホトケ”にも映るが、古参のチームスタッフは「監督は相当怒りを押し殺していましたよ。選手たちを萎縮させないために我慢していたのだと思います」という。しかし、2年目の今季は原監督自身も選手個々の性格や力量を把握済みなだけでなく、自己犠牲をいとわない“原野球”もチーム全体に浸透した。それだけに少々キツいカミナリが選手を直撃するケースも増えるだろう。

 裏を返せば、リーグ優勝まで経験し、ひと回り成長した選手たちを昨季よりも“大人扱い”するとの証しでもある。「ホトケの原」から「鬼の原」へ。少しでも気を抜けば、容赦ない鉄槌が振り下ろされそうだ。