ソフトB千賀 日本球界への思い明かした!「沢村賞基準見直す必要ない」

2020年01月04日 16時30分

大いに語った千賀

 ソフトバンクの千賀滉大投手(26)が本紙の新春インタビューに応じ、東京五輪イヤーとなる2020年シーズンへの意気込みなどを語った。球界をけん引する鷹のエースは、19年ぶりに該当者なしとなった「沢村賞」選考への持論や、自らと同様にメジャー挑戦の意思を表明する選手が増えた日本球界について思いの丈を明かした。

 ――東京五輪の位置づけ

 千賀 本当に出たいと思っている大会です。12球団を代表する選手だけが立てる舞台。ファンの方だけではなく選手からも「千賀なら選ばれるだろう」とか、たとえ打たれたとしても「千賀だったら仕方ない」じゃないけど「なんで千賀なんだ?」ってならないようにしたい。そのために2020年をいい形で入らないといけない。心技体の準備を抜かりなくやりたい。

 ――五輪では「エース」として期待される

 千賀 五輪はチームを代表する選手たちの集まり。僕はこれまで国際試合や球宴に出場させてもらっているので、いろんな人と話ができる。そういう存在として「つなぎ役」になれればいい。「柱」というよりもそういう意識が強い。すべてはチームが勝つためにどうするか、何が必要かを考えたい。プレミア12で松田(宣浩)さんがいろんな気遣いをされていた。同じことができるとは思わないけど、チームがうまく回るように貢献したい。

 ――「NPBアワーズ」では新シーズンのタイトル独占を宣言した。沢村賞も現実的な目標となりつつある

 千賀 沢村賞はどの項目も達成するのが難しいですが、そこを狙っていくためにどうするかを考えて練習することも大事。活躍されている先輩方はみなさん取ってきた賞。取った人にしか分からない賞だと思う。高い意識で野球に取り組むという意味で大切にしたい。

 ――時代に即して沢村賞の選考基準を見直すべきではないかという声も聞かれる

 千賀 個人的には基準を下げる必要はないし、それによって該当者なしが続いてもいいと思います。何年ぶりに出たとか、賞としてそれくらい高いものであってほしい。上の世代の方々や沢村栄治さんへの敬意もある。変えるべきではない。尊いものだから稀有(けう)なものであっていい。19年、沢村賞の候補に自分の名前が挙がったと聞いた時は率直に「僕は違う」と思いました。そういうすごい賞があって、そこを目指してやっていかなければいけないのは選手としては間違いない。

 ――ポスティングシステムを利用しての早期メジャー挑戦を表明する選手が増えてきた

 千賀 これは自然の流れなのかなと思います。なぜかというと、これまで一緒にユニホームを着てきた方々が海を渡ってすごい人たちと戦っている姿を見たら、誰しもが憧れる。そこで成功するか、しないか、挑戦する資格があるかどうかよりも、その舞台に自分も立ちたいと思うのが自然。今後、多くの選手がメジャーに行って、またNPBの舞台に戻ってくるという流れも増えてくると思います。行ってみないと見えないものがきっとある。何が足りないのか、最高峰とは何か。僕らはそれを勉強しに行くわけです。

 ――ファンの間ではNPBで顕著な実績を残すことが“卒業条件”みたいな受け止め方もある

 千賀 確かにそうですね。でも、同時に不思議に思うこともあります。普通に考えれば、選手を保有する球団は成績が良いほど行かせたくないものだと思うんです。でも、ファンの方は(13年楽天で24勝無敗の)田中(将大=ヤンキース)投手くらい成績を残したら送り出してあげようとなる。ギャップがあるのも確かですよね。そこに戸惑うところはあります。

 ――これからの野球人生

 千賀 僕は育成でプロの世界に入ってきて、リーグ優勝や日本一を経験させてもらったり、日本代表にも選んでいただいた。育成選手から這い上がってきて、さらに今後どこまで行けるのか。「育成出身の自分だからこそ」という思いで上を見てやっている。向上心を持って高みを目指していきたいです。