可能性はゼロじゃない。ヤクルトの村上宗隆内野手(19)が18日に東京都内で行われた「毎日スポーツ人賞」表彰式に出席。高卒2年目で打率は2割3分1厘ながらリーグ3位の36本塁打、96打点を叩き出したことを評価されて新人賞を授与された。

 同賞のグランプリにはラグビー日本代表が選ばれ、フランカーのピーター・ラブスカフニ(30=クボタ)とも対面。壇上では通訳を介して笑顔でやりとりする場面もあった。しかし、村上は内容を問われると「教えないです」。今年のラグビーW杯を観戦したという村上は「ああやって人と人が当たるのって、どうしてあんな勇気があるのかなと思ってましたし、すべての試合において感動というか『すごいな』のひと言です」と話した。

 ラグビーに刺激を受け「日の丸への思いはすごくある。できれば東京五輪に出て頑張りたいなと思うので、まずはオフシーズンを大事にいいコンディションで戦えるようにしたい」と意気込んだが、現状は極めて厳しい。

 村上は若手主体に選出された今年3月の「侍ジャパンシリーズ2019」のメキシコ戦に出場。2試合で7打数2安打、打率2割8分5厘だったが、この試合を見ていたメジャースカウトは「守備がちょっとね…」と話していた。

 しかも、侍の稲葉監督が世界一を獲得した「プレミア12」のメンバーを「土台にする」と発言しているため、村上選出の確率は低いと言わざるを得ない。それでも「日の丸を背負っていけるように頑張りたい」と前を向いた燕の若き主砲は来季、開幕から打ちまくって猛チャージをかける。