巨人・岡本 来季は阿部から一本立ち

2019年12月18日 16時30分

V旅行からの帰国翌日、練習するためG球場を訪れた岡本

 若き主砲が早くも2020年へ動きだした。巨人・岡本和真内野手(23)が17日に早々と自主トレを再開した。今季は不調でスタメンから外されたこともあったが、最終的には2年連続の30発超え。4番の役割を全うし、リーグ優勝にも貢献したが、来季はさらなる上積みが求められる。真価が問われるプロ6年目のキーワードは「脱・阿部」だ。

 16日にV旅行先のハワイから帰国したばかりの岡本は、17日にジャイアンツ球場を訪れ、さっそく汗を流した。19時間の時差もなんのその。室内練習場の打撃マシンを相手に黙々とバットを振り込むと「なかなかバッティング練習をできていなかったので、ちょっとマシンを打とうかなと。全然ダメでしたけど…」と頭をポリポリとかきつつ「休みなく頑張ります。明日休むけど…」と報道陣を困惑させる支離滅裂なコメントを残して球場を後にした。

 何かと奇抜な個性が魅力的な主砲ではあるが、野球に対してはどこまでも真剣だ。首脳陣の構想では「4番・三塁」が理想形。来季も巨人の顔として打線の中心に立つことが確実となっている。 そこでカギとなるのが、今季限りで現役を引退した阿部二軍監督の存在だ。最終的に岡本は31本塁打、94打点をマークしたが、そこまでは苦難の道のり。なかなか調子が上がらず、下位打線への降格やスタメン落ちも味わった。そんな時に“救世主”として現れたのが背番号10だった。

 原監督は代打の切り札だった阿部を8月7日の中日戦(ナゴヤドーム)から「5番・一塁」でスタメン起用。失速したチームを上昇気流に乗せただけでなく、それまでの不調がウソのように主砲のバットにも快音が戻った。

 岡本は「特に阿部さんというのは、他の人が打つより相手はイヤやったと思いますね。僕へのマークが緩んだんじゃなくて。僕自身に心境の変化はなかったですけど、相手の心理的には。僕の状態が悪ければ、相手のピッチャーは余計に僕を塁に出しちゃアカンと思ったはず。だから、力んで球が甘くなる。球技ってそういうものだと思うんですよね」と当時の自分を分析した。

 岡本と阿部が4番、5番に連結したことで対戦投手も岡本と勝負せざるを得ない状況に。阿部の前に走者を置きたくない投手心理を読み解き、岡本は復調のきっかけをつかんだわけだ。1億円プレーヤーの仲間入りを果たした契約更改後の会見で「いろいろな人に助けてもらった」と感謝したうちの一人は阿部だったに違いない。

 ただ、偉大な存在だった阿部はすでに二軍監督となり、援護射撃はもう望めない。来季の5番候補は新助っ人のヘラルド・パーラ外野手(32=前ナショナルズ)。年々、進化を続ける岡本は阿部から完全に一本立ちできるか。