侍ジャパン 「プレミア12」世界一の裏に“ノムさん流”

2019年12月13日 16時30分

「プレミア12」で世界一に輝いた稲葉監督

 稲葉ジャパン世界一の裏に“野村の教え”があった。「プレミア12」で悲願の初優勝を飾った野球日本代表・稲葉篤紀監督(47)が12日に福岡市内で行われたイベントに参加。代表選考、選手起用について裏話を披露した。

「プレミア12」のハイライトの一つが、ソフトバンク・周東の代走起用だったが、稲葉監督は大会を通してメディアを活用してライバル国を揺さぶっていた。「周東がいてくれたことが強みだった」と明かすとこう続けた。「実は(大会中)どんどん周東の名前を出すようにしていたんです。名前を出せば、相手がこんなに足の速い選手がいるんだと意識する。外国人選手はクイックがうまくない。(結果)クイックで投げるとボールになる投手が多かった」。俊足・周東のイメージを相手にインプットさせたことで、自滅に追い込み自軍に有利な状況を生み出したのだ。

 監督経験が全くない中で代表指揮を引き受けたとは思えない策士ぶりを発揮した裏には、恩師である野村克也氏の存在があった。「メディアを使うというのは、野村さんがよくやっていたんです」。稲葉監督が現役時代にヤクルトの指揮官だった野村氏は、メディアにあえて相手チームの主力選手の弱点などを明かし、それを広く報道させることで必要以上に意識させるように仕向けて主導権を握った。1995年の日本シリーズで、野村ヤクルトがオリックス・イチローを封じたのもメディアをうまく活用した情報戦のたまものだった。

「(国際大会は)情報戦になってくる。日本は発信力がある。(相手が)意識してくれるだけでいい」と、金メダルを狙う東京五輪でも野村流のメディア活用術でライバルを出し抜くつもりだ。 

【関連記事】