阪神・藤川球児投手(39)が若手ナインに警鐘を鳴らした。今季守護神奪還に成功し16セーブを挙げた火の玉右腕は22日、サンテレビ「熱血タイガース党」に出演。「区切りのいい250(セーブ)となったときにもしかしたらたくさんの人が喜んでくれるかもしれない」と残り7セーブに迫った偉業達成に意欲をみせた。

 自己流は貫く。来春の沖縄キャンプでは秋季キャンプに続き山本昌氏(54)が臨時コーチとして訪れるが「柔軟な考えは持っていきたいが(春季キャンプは)戦いの準備をする場所。特別、指導というのは自分には必要ない」とキッパリ。レジェンドの助言に耳を傾けつつ、あくまで自らの感覚を最優先に調整するつもりだ。

 さらに、火の玉右腕が声高に叫ぶのは“ノーといえる男”になること。秋季キャンプでは山本昌氏の卓越した投球理論に多くの若手投手が心酔。しかし「(来年は)開幕が早いので優勝を狙うならば、春のキャンプで何かを勉強している余裕はない。そこでああだ、こうだといじっているようではシーズンはうまくいかない。秋だから昌さんも思い切りできた。ただ春は実戦でふるいに掛けられる。(合わない助言ならば)ノーを言えないといけない」と臨戦態勢を整えるはずの春季キャンプでも“妄信状態”となることに危機感を感じているのだ。

 昨年も若手に「井の中の蛙になるな」とゲキを送ったが、そんな忠告の数々もチーム力向上のため。藤川は「何とか自分たちが支えられている間に優勝と思っている。それが来年できそうではある」と口にするが、果たして…。