巨人ナインが注目する桜井の契約更改

2019年11月23日 16時30分

大幅アップが期待される桜井

“悲運のドラ1”はどこまで巻き返せるか。巨人の契約更改交渉は22日までに36選手が行い、来季契約を結んだ。ここまで育成や実績の少ない選手が中心だが、ヤングGの中で最も注目を集めるのが4年目の桜井俊貴投手(26)だ。今季途中から先発に転向し、ついに才能を開花。ナインの間では、破格の5倍昇給を願う声まで飛び出しているが…。

 5年ぶりのリーグ優勝を果たした巨人も、本格的な契約更改シーズンを迎えようとしている。この日は14選手がジャイアンツ寮で来季契約を更改。9月21日のリーグ優勝決定試合(DeNA戦=横浜)でプロ初先発に抜てきされるなど、大器の片鱗をのぞかせた19歳右腕・戸郷は、150万円増の650万円でサインし「(球団幹部から)『ポスト山口選手』と言われたので来年、1勝でも多く。2桁勝利できるように頑張ります」と、さらなる飛躍を誓った。

 ここまでは一軍経験がほぼない選手ばかりで、エース菅野の6億5000万円、坂本勇の5億円と比べれば変動は微々たるもの。そんな若手の中でチーム内最大の注目株は桜井だ。

 桜井は2015年にドラフト1位で入団し、初先発のマウンドでいきなり右ヒジを故障。その後は鳴かず飛ばずで年俸も1500万円(16年)→1200万円(17、18年)→1000万円(19年)と右肩下がりだった。大きな期待を背負い、入団時に託された背番号21もわずか1年で“剥奪”…。あっさりと「36」となり、今季は「35」へ早くも3度目の変更となっていた。

 だが、今季は転落人生に歯止めをかける汚名返上の一年に。終盤こそやや失速したが、交流戦から急きょ先発に配置転換されて躍進。エース菅野が本調子になく、駒不足に陥った先発陣の救世主となり、最終的に中継ぎでの1勝を含む8勝を挙げた。チーム内からは「若手なら(中川)皓太の頑張りも大きかったけど、やっぱり(桜井)俊貴でしょう。俊貴がいなかったらと思うとゾッとする。それだけ彼が出てきたことは大きかった」と絶賛の声が相次いだ。

 ナインが描く桜井の“適正価格”はいかほどなのか? 投手の一人は「(4倍の)4000万円ですかね。それぐらい価値のある活躍だったと思います」。野手からも「さすがに無理だとは思うけど、気持ち的には5000万円ぐらいあげたい。俊貴がいなかったら優勝できなかったかもしれない」と大幅なジャンプアップを期待されている。

 ただ、感情論と査定はまた別物だ。近年では田口の1800万円(16年)から5000万円(17年)にアップした約3倍が“上限ライン”。来季に向けて「ベテランの力に頼るんじゃなく、自分たち(若手)がやるという強い気持ちはあります」と意気込む右腕がどこまで昇給するのか見ものだ。